<浜松開誠館 赤き血のイレブン 13>第104回全国高校サッカー選手権が28日に開幕する。3年ぶり3度目の出場で、冬の全…

<浜松開誠館 赤き血のイレブン 13>

第104回全国高校サッカー選手権が28日に開幕する。3年ぶり3度目の出場で、冬の全国初勝利を目指す浜松開誠館は、29日の1回戦で九州文化学園(長崎)と対戦(神奈川・U等々力、午後2時10分)する。日刊スポーツ静岡版では「浜松開誠館 赤き血のイレブン」と題して、チームの顔触れを連載する。

MF高橋成(3年)は推進力と両足のキックで攻撃を活性化させる。特徴は強引に局面を打開するドリブルと、「両利き」だという鋭いシュート。「無理な体勢からでも打てることが自分の武器だと思っている」とチャンスでは積極的に足を振る。

夏前までは左サイドハーフのレギュラーだった。だが、決定機を決めきれない試合が続き、控えに回った。夏場は「走れない弱さが出て、ほとんど試合に絡めなくなってしまった」。挽回の思いで臨んだ県選手権でも悔しさを味わった。藤枝東との決勝ではPK戦で2人目のキッカーを任されたが、失敗。「迷惑をかけてしまった」と、責任を感じ、チームの優勝を素直に喜べなかった。

県選手権後も調子が上がらず、一時はBチーム落ちを経験。全国大会の登録メンバーは当落線上だった中で滑り込んだ。全国大会は名誉挽回の思いで臨む。練習では献身的に走る姿勢を前面に出してアピール。流れを変える切り札としてスタンバイしている。高橋は「監督に『出してよかった』と思われるプレーをしたい。大事な場面で決められるように準備をするだけ」と強い決意をにじませた。【神谷亮磨】

◆高橋成(たかはし・なる)2007年(平19)5月24日、岐阜県生まれ。小1からディバイン垂井でサッカーを始め、中学時代は西濃シティでプレー。172センチ、70キロ。両利き。血液型A。家族は両親。