巨人から日本ハム移籍の菊地は待望のブルペン補強「第4回現役ドラフト」が9日に行われ、パ・リーグ各球団に新たに6人の選手が…
巨人から日本ハム移籍の菊地は待望のブルペン補強
「第4回現役ドラフト」が9日に行われ、パ・リーグ各球団に新たに6人の選手が加わった。移籍が決まった6人のこれまでの活躍を振り返るとともに、新天地で期待される役割について紹介する。
巨人から日本ハムに移籍する菊地大稀投手は、2021年の育成ドラフト6位で巨人に入団。プロ1年目の2022年に支配下登録を勝ち取り16試合に登板すると、2023年には50試合に登板し、4勝4敗11ホールド1セーブ、防御率3.40、奪三振率10.38と、ブルペンを支える活躍を見せた。
2024年は1軍登板がなく、オフに育成契約となったが、2025年に支配下復帰を果たすと7試合に登板し、防御率1.80、奪三振率14.40をマーク。シーズン終盤に救援陣が崩れる試合が目立った日本ハムにとって、リーグ制覇を成し遂げるための待望の新戦力と言えそうだ。
ソフトバンクから楽天に移籍する佐藤直樹外野手は、2019年のドラフト1位でソフトバンクに入団。高い守備力に定評があったものの、プロ2年目の2021年から3シーズン連続で打率1割台以下と確実性を欠き、2023年オフに育成契約に。2024年に支配下復帰を勝ち取るも、同年の打率は.190と打撃が課題となっていた。
2025年は打率.239、5本塁打、OPS.700と課題の打撃が向上し、俊足を活かし10盗塁も記録。外野のスーパーサブとして104試合に出場し、リーグ優勝にも貢献した。飛躍を果たした1年を経て、新天地でさらなる成長が期待される。
オリックスから西武に移籍する茶野篤政外野手は、2022年の育成ドラフト4位でオリックスに入団。プロ1年目の2023年に支配下登録されると、開幕戦にスタメン出場。独立リーグで培った打撃力を生かし91試合に出場し、打率.237、74安打、1本塁打、23打点を残し、リーグ制覇に貢献した。
しかし、2024年は16試合、2025年はわずか3試合の出場に終わり、持ち味を発揮することができなかった。ルーキーイヤーの快進撃を西武でも再現できれば、得点力不足に苦しむチームの起爆剤となる可能性もある。
ロッテに加わる“未完の大器”、期待される伸びしろ
阪神からロッテに移籍する井上広大外野手は、2019年のドラフト2位で阪神に入団。プロ5年目の2024年に、打率.308でウエスタン・リーグの首位打者を獲得。1軍でもプロ初アーチを含む3本塁打を記録したが、打率.212と確実性を欠き、1軍定着はならなかった。
今季も2軍で8本塁打、34打点と長打力を示したものの、打率.230と前年に比べて数字を落とし、1軍出場はわずか1試合に終わっていた。まだ24歳と伸びしろが期待できる年齢なだけに、ロッテでの開花が期待される
西武からオリックスに移籍する平沼翔太外野手は、2015年のドラフト4位で日本ハムに入団。2019年に73試合に出場し打率.236を残すなど1軍で成長の兆しを見せると、2021年シーズン途中に西武に移籍。2022年には30試合で打率.260を記録し、チームのAクラス入りに貢献した。
2023年は67試合で打率.245、2024年は45試合で打率.265とその後も一定の成績を残し、2025年は打率.218ながら一塁、二塁、三塁、外野の複数ポジションをこなして60試合に出場。シュアな打撃とユーティリティ性の高さを活かし、オリックスでも攻守にわたり幅広い活躍が期待される。
ロッテからソフトバンクに移籍する中村稔弥投手は、2018年のドラフト5位でロッテに入団。プロ入りから2年間は防御率4点台と安定感を欠いたが、2021年に14試合で38イニングを投げ、防御率3.08。2023年には主にロングリリーフとして17試合に登板し、防御率2.31と好成績を残した。
2024年は17試合に登板し防御率3.71、2025年は15試合で20イニングを投げて防御率3.15と、幅広い役割をこなしながら3年間続けて一定以上の数字を記録。ソフトバンクでも貴重な左腕として、ブルペンに欠かせない存在へと飛躍を遂げたいところだ。(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)