<フィギュアスケート:全日本選手権>◇18日◇東京・代々木第一体育館◇女子公式練習26年2月のミラノ・コルティナ五輪代表…
<フィギュアスケート:全日本選手権>◇18日◇東京・代々木第一体育館◇女子公式練習
26年2月のミラノ・コルティナ五輪代表切符3枚を懸けた最終選考会が幕を開ける。
五輪3大会連続出場を目指し、今季限りでの現役引退を表明している坂本花織(25=シスメックス)は、ショートプログラム(SP)の曲をかけての通しで得点源となるフリップ-トーループの連続3回転などジャンプを全て着氷。充実した表情で「初日の割には感触は悪くない」と手応えをにじませ「やれることはやってきました。本番でどれだけ力を出せるか。どんな結果であれ、最後晴れやかな顔だったらいいな。五輪が決まるので、気持ちをもうひとつ締めて、ベストな演技ができればと思います」と5連覇での即内定を目指す。
グランプリ(GP)ファイナルで日本勢最高の2位に入り、坂本とともに五輪へ頭ひとつ抜ける中井亜美(17=TOKIOインカラミ)は「(五輪は)まだ夢舞台でもありますし、一番目標にしている舞台。絶対にかなえたい夢でもあります。今、目の前まで来ているので、絶対に逃してはいけないチャンスだなと思っています」と意気込んだ。
坂本、中井を追う立場ながら着実に五輪代表へと進む千葉百音(20=木下グループ)は、フリー曲をかけての通しで、ジャンプ2本の転倒があった。ファイナルではSP首位発進から総合5位と苦しみ「切り替えるというより、沈んでもいられない。全身全霊でいくしかない。今までのスケート人生の中で一番結果が重視される全日本ですが、自分の滑り、動きを信じることに集中して、一心不乱にいければと思います」と誓った。
GPファイナルに出場した渡辺倫果(23=三和建装グループ/法政大)はトリプルアクセル(3回転半)を着氷。大一番に向けて「五輪選考を切り離しはできるようでできない。優勝を視野に、自分自身、上を目指していくしかない。自分のやってきた道を正しいものにするのは、自分自身だと思います」と決意を示した。
女子SPは19日午後5時10分から行われる。【松本航】
◆女子展望 17歳中井と、現役ラストシーズンの元世界王者坂本が優勝候補。中井は、初のGPファイナルで日本勢トップの銀メダル。同3位の坂本は、NHK杯で今季世界最高得点(227・18点)を出して、代表争いをリードする。3人目には、唯一GPシリーズ2連勝した千葉がつけるが、大技トリプルアクセル(3回転半)3本の構成で挑む渡辺や、4回転が武器の住吉りをんらも逆転での代表入りを狙う。五輪の出場資格がないジュニアの島田麻央もおり、表彰台を巡ってハイレベルな争いが予想される。