元横綱の白鵬翔さん(40)が15日、東京・港区のグランドハイアット東京で行われた第9回「HEROs AWARD 2025…

元横綱の白鵬翔さん(40)が15日、東京・港区のグランドハイアット東京で行われた第9回「HEROs AWARD 2025」の表彰式に出席した。

スポーツやアスリートの力を活用して社会貢献活動を推進する日本財団のプロジェクト「HEROs~Sportsmanship for the future~」の活動の一環として、活動のロールモデルを表彰するもので、白鵬さんは子供のための相撲大会「白鵬杯」の取り組みが評価され、表彰を受けた。

白鵬さんは「15年前の相撲界の問題によって子どもたちが相撲から離れてしまうのではないかと危機感を感じていました。そのような中、子どもたちの笑顔のために活動を続けてきた結果、このような賞をいただけて本当に嬉しく思います。現在、相撲は準オリンピック種目として扱われていますが、将来的にはオリンピック種目として認められるように成長させていきたいと思います」とコメントした。

以下、表彰式での一問一答。

-HEROs AWARD 2025の受賞を受けての感想をお願いいたします

「白鵬杯を立ち上げた15年前に遡りますと、第1回、2回、3回は、本当に誰も応援してくれませんでした。大相撲界には様々な問題があり、子どもたちが相撲から離れてしまうのではないかという強い危機感を抱えていた中で始めた大会ではありますが、この賞をもらって、徳を積んできて良かったと思います」

-「白鵬杯」を通じて子どもたちと接することで、ご自身の相撲観や相撲に対する理解はどのように変化したり、深まったりしましたか

「白鵬杯の活動を通じて、相撲に対する理解が深まりました。特に会社を立ち上げ、国際的な視野で活動を進める中で、現在、世界約150か国に相撲が存在しているという事実を知り、相撲は日本の伝統文化であると同時に、世界中でチャンピオンが存在するグローバルなスポーツとしての側面を持っていると改めて認識しました。我々の相撲はルールがシンプルで分かりやすく、『礼に始まり、礼に終わる』というフィロソフィーを持っています。この価値をさらに広め、現在採用されているワールドゲームズから、将来的にはオリンピック種目になることを大きな目標としています。そして、国際大会を充実させ、ゴルフの4大大会のような世界的な頂点の場を整備し、相撲というスポーツをさらに成長させていきたいです。

以下、囲み取材での一問一答。

-活動を通じてうれしかったことを教えてください

「25歳から白鵬杯という国際相撲大会を開いていて今年で15回目になりました。思っている以上に子どもたちが相撲が好きなんだということを改めて学びましたし、やはり子どもたちの笑顔と涙が『また来年もやろう』という気持ちにさせてくれます。そして現在、白鵬杯出身の大の里と豊昇龍が大相撲横綱として活躍しています。さらに外国人の入門者も関取として活躍していて、この大会を開いてから少しずつ成果や成功というのが見えてきていると思います。それがうれしかったです。

-白鵬杯を通じて後世にどんなメッセージを伝えたいですか

「私は常に、相撲をしている子はこの国の宝だと思っています。伝統文化で相撲の右に出る競技はないと思います。海外から子どもたちも集まって、相撲を通じて一つの屋根の下で交流ができる。こんなに素晴らしいことはないと思っています」

-今後はどのような挑戦をしていきたいですか

「世界150カ国もの国に相撲があることが分かりました。その国の伝統文化になっている国もあります。こんなに世界に相撲があるとは思わなかったので、毎日ワクワクドキドキしながら仕事に励んでいます。オリンピックというのはゴールではないですが、オリンピックや、テニスやゴルフで言う4大大会のようなものを増やしていきたいです」