カーリングのミラノ・コルティナ冬季五輪の最終予選第12日は17日(日本時間18日)、カナダのケロウナで混合ダブルスの1…

 カーリングのミラノ・コルティナ冬季五輪の最終予選第12日は17日(日本時間18日)、カナダのケロウナで混合ダブルスの1次リーグ最終日があり、A組の日本(小穴桃里、青木豪組)は通算5勝2敗の3位で五輪出場を逃した。日本はこの日、オーストリアに不戦勝。チェコが9―3で韓国に勝利し、6勝1敗で並んだ両ペアがプレーオフに進んだ。

 日本勢として混合ダブルスで初の五輪出場をめざした2人の挑戦は、あっけなく終わりを告げた。

 16ペアが二つの五輪出場枠を争うこの種目。1次リーグは8ペアずつの2組に分かれ、それぞれ上位2ペアがプレーオフへ進む。

 日本は最終戦で対戦予定だったオーストリアが選手の体調不良で大会を棄権していたため、不戦勝となり、5勝2敗で1次リーグを終了。韓国がチェコを下せば、2位でプレーオフ進出。韓国が敗れれば、敗退が決まる状況だった。

 小穴桃里は終始劣勢だった韓国が敗れる前に観客席を離れた。「最後まで全力を尽くせた自分たちを誇りに思うが、やっぱり悔しい」と声をつまらせた。

 本来なら氷の状態を素早くつかむ2人だが、今大会は変化の大きい氷に苦しんだ。開幕戦の韓国戦、第3戦のラトビア戦と早々に2敗を喫した。

 日本代表として戦うのは、金メダルを獲得した今年2月のアジア大会以来となる2度目。青木豪は「何が起こるか分からない状況で冷静に戦うには、経験が足りなかった」と悔やんだ。

 2022年に休部した富士急でスキップだった小穴は、同年10月に長女を出産。育児との両立も考え、4人制からこの種目に専念した。ショット力が武器の青木とのペアはチーム別の世界ランキングでは3位で、世界トップとの距離を着実に縮めてきた。

 混合ダブルスは、2018年の平昌五輪で初採用され、次のミラノ・コルティナ五輪でまだ3大会目の若い種目だ。実績で先行する女子のような人気を得るためにもほしかった五輪切符は、あと一歩でつかめなかった。

 それでも26歳の青木が「ここまで連れてきてくれたことに感謝している」と言えば、30歳の小穴は「弟のような関係性だが、組んだときより大人になった。ここまで来られたのはお互いがいたから」とねぎらい合った。(ケロウナ=清水優志)