フィギュアスケート全日本選手権の開幕前日となった18日、女子の三原舞依(26=シスメックス)が今季限りでの現役引退を表明…

フィギュアスケート全日本選手権の開幕前日となった18日、女子の三原舞依(26=シスメックス)が今季限りでの現役引退を表明した。本番会場の東京・代々木第一体育館での公式練習後、今季で引退か聞かれると「はい」と表明した。

その質問の前には「どこまで復活させられるか自分にプレッシャーをかけながら滑っていて、シーズン序盤はどうしてもついてこない葛藤がありました。でも11度目の全日本に出て、寂しい思いが強かったので明言していなかったんですけど、毎日練習する中で『舞依ちゃんならできる』と。あと数日なんだなと。全てを出し切りたい」と語っていた。

三原は小学2年生から競技を始め、1学年後輩で元世界女王の坂本花織らと同じ神戸クラブに所属。国際スケート連盟(ISU)の主要国際大会にあたる4大陸選手権を2度制し、22年にはグランプリ(GP)ファイナルで優勝した。世界選手権には17、23年に出場し、ともに5位となった。

不屈の競技人生を歩んできた。15年には1万人に1人が患う難病「若年性特発性関節炎(若年性リウマチ)」を発症。19-20年は体調不良で全休し、23-24年には右足首を疲労骨折した。それでも懸命に競技を続け、今季は8月から競技会に復帰。今大会が11度目の全日本選手権出場となる。

今月9日には、所属先のシスメックスのインスタグラムを通じ「いただいた大切なお手紙を読んでいる時間、チームのみんなと一緒に練習ができる時間、スケートと出会えたからこそ経験することができた素敵な一つ一つの瞬間…ほんとうに幸せものです。どんなときもそばにあると感じるたくさんの幸せやいろんな思いが、今シーズンを迎える前から、今まで以上に心のなかにずっとありました。そのすべてを込めた競技生活18年間の集大成として、全日本選手権で最高の演技ができるようにがんばります」などとつづっていた。

この日は「(今季で引退を)決めたのは、インスタに投稿する少し前」とも明らかに。「自分の納得のいく演技をして笑顔で終わりたい。競技から離れても、ちょっとでも氷の上にいたい。ショーや振り付け、少しでも恩返ししたい」と晴れやかな表情だった。