大会形式の変更…NPBジュニア各監督が語った選手編成への影響とは 全国から選抜された小学生がプロ球団のユニホームを着て日…

大会形式の変更…NPBジュニア各監督が語った選手編成への影響とは

 全国から選抜された小学生がプロ球団のユニホームを着て日本一を争う「NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP 2025」が、12月26日から29日に開催される。それに先駆け、17日に監督記者会見がオンラインで実施された。NPB1軍の12球団に加え、今年からオイシックス、くふうハヤテ、ルートインBCリーグ、四国アイランドリーグ(IL)plusの各ジュニアチームが正式参加。計16チームが4グループに分かれ、総当たりのリーグ戦を行う方式に変更される。

「NPBジュニアトーナメント」はこれまで109人のプロ野球選手を輩出した“プロの登竜門”。各球団の選考には数百人が応募するなど、野球少年にとってまさに夢の舞台だ。今大会から決勝進出の場合、4日間で最大5試合を戦うことになる。大会形式の変更は選考にも影響を与えたのだろうか。各球団の“展望”を聞いた。

 影響があったと語る監督の中で、揃って口にしたのが“投手の数”だった。四国ILジュニアの駒居鉄平監督は「前回大会で投手の数が少なく感じたので、今年は多めにメンバーに選びました」。オリックスジュニアの塩崎真監督は「プロ野球選手のOBとして、子どもたちを守るというところも1つのテーマになる」とし、投手陣を多く選出したと話した。

 昨年までは2日間2試合で敗退となる場合があったが、今大会は確実に3日間で3試合を戦い、最終日の決勝トーナメントに勝ち上がれば、1日で準決勝、決勝の2試合を戦う必要がある。また、1人の投手が1日に投げられるのは70球までで、70球に到達していなくても1日2試合の登板は禁止となる。

 影響は投手だけでなく、野手の選考にもあったようだ。阪神ジュニアの玉置隆監督は「3試合実施されるので、怪我やイレギュラーが発生することも想定し、1つだけではなく、様々なポジションを守れる選手を選考で意識しました」。

 少年野球では野手がマウンドに登るケースも多いが、試合数の増加により、その確率は上がるのは間違いない。試合中の交代による“ローテーション”も見越した編成が行われる。昨年までに比べ、よりマルチな能力を持つ選手の必要性が高まっていると言っていいだろう。

 広島ジュニアの天谷宗一郎監督は「選手が今後中学校、高校と進む上で、何かきっかけとなれるような大会にしたい」と意気込みを語った。“夢の舞台”に選ばれた経験が、逸材たちの選手の未来にどのような影響を与えるか注目だ。(磯田健太郎/Kentaro Isoda)