<2025ペナント:西武編> パ5位 63勝77敗3分プロ野球の快記録や珍しい記録からシーズンを振り返る「データで見る2…

<2025ペナント:西武編> パ5位 63勝77敗3分

プロ野球の快記録や珍しい記録からシーズンを振り返る「データで見る2025ペナント」がスタート。プロ野球を球団別に連載、続いて日本人大リーガーの計13回。第3回は西武。

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西武今井達也投手(27)はヒットを打たれにくい投手だ。2安打完封の2試合を含め、7回以上投げて3安打以下に抑えたのが8試合もある。4月18日ソフトバンク戦では8回1失点ながら無安打で降板し、今井-平良のリレーで61年ぶりプロ野球5度目の「無安打有得点試合」を記録した。今井の被打率は575打数101安打の1割7分6厘。2リーグ制後、規定投球回以上の被打率1位は70年村山(阪神)の1割6分1厘で、今井の1割7分6厘は歴代9位。パ・リーグでは56年稲尾(西鉄)07年ダルビッシュ(日本ハム)56年島原(西鉄)に次いで4位となった。

6月17日DeNA戦で球団新記録の17三振を奪って完封勝ちするなど、プロ入り最多となる7度の2桁奪三振を記録した。今井の奪三振は白星に直結。10個以上奪った試合は7戦7勝だった。シーズン7度以上の投手で、2桁奪三振試合に全勝は81年江川(巨人=8戦8勝)06年松坂(西武=10戦10勝)08年ダルビッシュ(9戦9勝)に次いで4人目だ。

奪三振率は昨年の9・71を上回りプロ入り最高の9・79をマーク。三振が取れて安打を打たれない「被打率1割台+奪三振率9・00以上」は珍しい。規定投球回以上では、ともに4度やった江夏(阪神)と山本(オリックス)ら10人(18度)しかいない。被打率1割7分台で奪三振率9・00以上となると、68年江夏、07年ダルビッシュ、今井の3人だけだ。90年以降に記録した過去5人は全員メジャーへ移籍して米でも結果を残した。最多勝や防御率のタイトルはない今井だが、メジャーで十分やっていけそうだ。【伊藤友一】