<浜松開誠館 赤き血のイレブン 12>第104回全国高校サッカー選手権が28日に開幕する。3年ぶり3度目の出場で、冬の全…
<浜松開誠館 赤き血のイレブン 12>
第104回全国高校サッカー選手権が28日に開幕する。3年ぶり3度目の出場で、冬の全国初勝利を目指す浜松開誠館は、29日の1回戦で九州文化学園(長崎)と対戦(神奈川・U等々力、午後2時10分)する。日刊スポーツ静岡版では「浜松開誠館 赤き血のイレブン」と題して、チームの顔触れを連載する。
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MF加藤涼(3年)は「ダイナモ」としてチームを支える。不動のボランチとして今季のプリンスリーグ東海では全試合に先発出場。新人戦と県総体、県選手権を含めた公式戦で先発を外れたのは1度だけだった。文字通り、欠かせない存在。ケガをしない強靱(きょうじん)なフィジカルが武器で、「プレー強度の部分では誰にも負けないと思っている」と自信を見せる。
164センチは先発で最も小柄。体格のハンディを感じさせない強さがある。加藤は「体が小さいのは言い訳にならない。その部分を補うことをやってきた」。高校入学後から意識してきたのは「練習で100%の力を出して、限界値を超えていくこと」。下半身の強化にも力を入れ、当たり負けしない体をつくった。重心が低いタックルでボールを奪いきる力もある。運動量もチーム屈指だ。
守備的なプレーが多いため、公式戦ではまだ無得点。全国では「結果でもチームに貢献したい」と意気込むが、自身の役割は分かっている。派手さはなくても、愚直に走り続け、球際での局面では強さを発揮する。小兵でも存在感は大きい。【神谷亮磨】
◆加藤涼(かとう・りょう)2007年(平19)5月9日、三重県生まれ。小2から大山田SSSでサッカーを始め、中学時代はTSV四日市1973でプレー。164センチ、62キロ。右利き。血液型O。家族は両親、弟。