＜プロボクシング：WBA世界バンタム級タイトルマッチ12回戦＞◇17日◇東京・両国国技館◇観衆7500人プロボクシング元…
＜プロボクシング：WBA世界バンタム級タイトルマッチ12回戦＞◇17日◇東京・両国国技館◇観衆7500人
プロボクシング元5階級制覇王者でWBA世界バンタム級暫定王者ノニト・ドネア（43＝フィリピン）が、同級王者の堤聖也（29＝角海老宝石）に1－2の判定負けを喫した。4回に、相手をダウン寸前まで追い詰めたが、中盤から盛り返された。ドネアの一問一答は次の通り。
－振り返って
ドネア 自分たちも全てを出しきり戦い抜いたと思います。勝ってもおかしくなかった試合だと思いました。タフな試合でしたけれども、堤チャンピオンに今はおめでとうと一言伝えたいと思います。自分自身のパフォーマンスについても誇りに思います。
－堤の印象
ドネア いいファイターだと思います。とてもタフな相手でしたし、彼のそういった素晴らしいところも、もちろん承知していました。で、自分自身は自分が信じていたパンチ、そしてジャブ、効いていたと思うんですね。なので、自分たちの戦略というのもしっかりと生きていたと思います。
－勝敗を分けたポイント
レイチェル夫人 勝敗を分けたものはジャッジが全てだったと思います。採点の中で1人、117対111を付けたジャッジがいると聞きました。今日に関して言うと、高見（亨介）選手の方でもそういった大差をつけた判定が見られたと聞きました。堤選手はスポットスポットでいいパンチは当たっていましたけれども、自分たちのジャブ、そしてパンチの数の方が当たっていたと思います。ジャッジの皆さんにはいつも感謝をしていますし、自分たちのスポーツを支えてくださってると思いますけれども、フェアにしっかりと採点を見てくださることができていないのであれば、今日に関していうと、少し私たちに対するリスペクトが足りなかったと思います。
－今後について
ドネア 自分たちはしっかりといい試合を見せられたと思っています。今はリラックスして自分自身の人生を楽しむという時間も必要かなと思います。このボクシングを私はなぜやってるかというと、歴史に名を残すとか、あとは大金を稼ぐとかいうことではなくて、心の底から楽しめる、そしてリングの中で得られる高揚感、または特別な気持ちを感じたいという思いからやっています。なので、今は家族や子どもたちと少し時間を過ごして、またリングに戻りたいという気持ちがあるならば、もちろん戻りたいと思いますけれども、今はちょっとリラックスしたいです。
－4回に仕留めきれなかった
ドネア とてもタフな相手でした。これだけ血マメができて、その血マメが試合中に割れてしまう。しかも4本の指全てが傷ついています。それだけ彼はあのパンチを受けたんですね。でも、倒れないタフさがあった。そのタフさこそが、彼が今日勝てた要因だと思います。
－それは想定内だったのか
ドネア そうですね。もちろんタフということは想定というか、もちろん自分の頭の中でしっかりと考えていますけれども、そのタフさというものに対してリスペクト、敬意を持ちながら、自分のいいように試合を展開できればよかったんですけれども、タフさというよりも粘り強さが堤選手の強さだったのではないかと思います。
－今日の戦いで限界を感じたか、可能性を感じたか
ドネア もっとできるともちろん思いました。でも、試合をしていく中で何か欠けているものがあったのかもしれません。より長くトレーニングをすれば良かったのかもしれないし、もしくは他に何かあったのかもしれない。でも、全てにおいて自分は試合を通して学ぶことしかないと思っているので、今日も学ぶことができたと思います。新しいことを学びました。
－頭の包帯について
ドネア 巻いてますけど、おでことかに大けがではなくて、ここ（右目上）にカットしたんですけれども、縫合していないので、その傷を抑えるためにバンテージをしています。
－中盤以降ペースを握られた要因は？
ドネア 堤選手のいいパンチもいくつかあったかもしれませんが、自分の中では採点でも自分の方があと2ラウンドぐらいは少なくとも取っていたと思いますし、もっと取れていたと思いますが、言っても仕方ないと。もうやり直すこともできませんし、後悔してもそこは取り返しがつかないことなので、それはそれ、これはこれというように考えています。
－日本ファンの前での試合について
ドネア 日本は大好きで、こうやって日本のファンの皆さんの前で試合ができるのもすごくうれしいことです。日本のファンの皆さんは自分に本当に敬意を表して試合見てくださっているところが本当に好きなんですけれども、残念ながら日本では勝てないというか、やはり自分にとっての機会がなかなかこう巡ってこないなというように今日もちょっと思いました。
－また日本でやりたいか
ドネア そうですね、もちろん。でも、全てにおいて決断を下すのは自分の女王様であるね彼女なので、任せたいと思います。で、先ほども言いましたが、歴史を作りたいとかではなく、私は心の底から楽しいから喜びを持ってリングに上がっているので、そういった喜びを大事にしたいです
