<「ゴールドラッシュ」アマチュア選手の今後>NPBを経由せずに米球界挑戦を決めた森井翔太郎投手兼内野手(19)が大リーグ…
<「ゴールドラッシュ」アマチュア選手の今後>
NPBを経由せずに米球界挑戦を決めた森井翔太郎投手兼内野手(19)が大リーグ・アスレチックスとマイナー契約を結んでから、来月でちょうど1年を迎える。いまや大リーグの駐在スカウトが球場を訪れることも日常的となり、第2、第3の森井のような有望株を狙う。「ゴールドラッシュ」と化す日本人アマチュア市場をさまざまな視点で捉え、高騰しつづける日本人アマチュア選手たちの今後を展望する。初回は森井の母・純子さん。前例のない息子の挑戦を後押しできた理由とは-。(随時掲載)
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前代未聞の息子の決断を後押しできた理由は? 純粋な疑問をぶつけると、アスレチックス傘下でプレーする森井の母・純子さんは「プロ野球選手になりたいと夢を持っていましたが、高校に入ってから本人のスイッチが入って行動や態度が変わりました。メジャーに対する思い入れはもちろんのこと、入るだけではなく、入ってからどうするかまで考えて。ビジョンが固まっていると思ったので、これは後押しできるなと思ったんです」と力説した。
進学校の桐朋(東京)からNPBを経由せずにアスレチックスとマイナー契約した森井の契約金総額は、176万500ドル(約2億7300万円)に上る。条件面ではNPBのドラフト1位指名に提示される金額を大きく上回る。破格の待遇を手に入れたが、純子さんは「私は別にプロ野球選手になってほしいとは思っていなくて。何かしらの形で社会に貢献できるような人間になってほしい」とだけを願ってきた。
1人っ子の森井を夫ともにサポートする姿は見守るというより、むしろよき伴奏者のように映る。神戸大学在学中に他学部の講義を積極的に学んでいた探究心を子育てにも応用し、英語はもちろんヨガ、ピラティスなど息子と競い合うようにして学んできた。「挑戦することが私自身も面白いので」と純子さんの前向きさが、前例のない挑戦に進んだ森井を後押ししたといっても過言ではない。
第2、第3の森井のようなアマチュア有望株が世界に羽ばたく上で、親がすべきことは-。「子ども本人の意識と覚悟。何を目的としているのかを何回も確認して、そこにブレがないと判断できたのであれば、やってみればいいと思います」。力強い言葉が強烈に印象に残った。【平山連】