阪神が4年ぶりにキャプテン制を復活させることを16日、分かった。藤川球児監督(45)が坂本誠志郎捕手(32)を直々に指名…
阪神が4年ぶりにキャプテン制を復活させることを16日、分かった。藤川球児監督(45)が坂本誠志郎捕手(32)を直々に指名。坂本にとって4年ぶりの再登板となる。今オフから村上頌樹投手(27)が選手会長に就任。投手の全試合同行は困難であることから、坂本に白羽の矢が立った。不測の事態も想定し“サブ”キャプテンには中野拓夢内野手(29)も据えて球団のリーグ初連覇に臨む。
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ハワイへ向かうチャーター機に乗る前に藤川監督がキャプテン制復活を明かした。
「来年はキャプテン制を復活させます。村上が選手会長ですが、遠征には帯同しませんから。坂本がゲームキャプテンで(任せる)」。
坂本にとっては4年ぶり2度目の再登板だ。前回22年は選手間投票での選出だったが、今回は監督から直々の指名だった。
「村上が週に1回の先発で、ゲーム中のプランニングをなかなか会話ができる状態ではありませんから。それは坂本がベストであり、中野が(今季までの)選手会長で素晴らしい役割を果たしてきましたから」。
坂本に不測の事態が生じたときは、中野が“サブ”キャプテンとして代行。藤川監督は和田新ヘッドコーチ、藤本総合コーチも同席の場で2人にキャプテン就任を伝えた。
23年からの岡田政権ではキャプテン制を廃止。22年まで坂本がキャプテンだったが、同じ野手の近本が選手会長を務めていた。「選手会長とキャプテンってどう違うのよ。オレらの時は選手会長がな、グラウンドでも率先してやっていたけど」。就任直後の22年オフに、岡田監督の鶴の一声で廃止が決まった。
今回の復活は名称こそ同じだが中身はがらりと変わる。「(今年は)ぎりぎりの勝負をするときに、その責任を俯瞰(ふかん)で見れる選手は(選手会長の)中野がいましたから。作戦が出ていなくても、ポジショニング1つで、もう1つ違う部分に目が届くか」。グラウンドにも配置された指揮官のもうひとつの眼。ゲームを左右する重責を球児流キャプテンは担う。
ユニホームに「Cマーク」をつけるかは坂本に一任する。「相手を倒しに行くためのキャプテンにしていますから。チームとして強くあるためのキャプテンです」。2リーグ制後、球団初となるリーグ連覇へ。柔和な表情で常夏の島に向かった指揮官の視線はすでに来季へと向いている。【伊東大介】