高校野球界では2025年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、2026年度に輝きを増しそうな選手はたく…
高校野球界では2025年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、2026年度に輝きを増しそうな選手はたくさんいる。そのなかで未来のヒーロー発掘も含め、好プレーヤーを紹介していきたい。
明治神宮大会で8強入りの山梨学院(山梨)では、背番号14の左打者が意地を見せた。敗れた九州国際大付(福岡)戦で3打数2安打。背番号2ケタながら4番に抜擢された男が、結果で期待に応えた。
バントの構えから、素早くバットを引いて放つ「バスター打法」。165センチ、70キロの小柄な左打者は、この打法をマスターした。明治神宮大会の九州国際大付戦の2安打はいずれもこの打法だった。変化球がやや甘く入ってくるところをタイミングを合わせながら、しっかりジャストミート。レベルスイングで、強いライナーを放った結果だった。
背番号9だった関東大会では3試合に出場し、すべて安打をマークした。外角球には逆らわず左方向へ流し打ちを見せる場面もあり、花咲徳栄(埼玉)戦では途中出場で三塁打も放って打点もマークした。4番、5番を任されることが多いが、決して長打狙いのパワーヒッターではなく、確実に安打を狙うバスターを習得。打点を挙げる勝負強さも買われて起用されてきた。
タレント揃いのチームの中にあって、決して恵まれた体格と派手なプレーこそないが、堅実でチームプレーに徹する「4番」。センバツでは、バスター打法に磨きがかかった打撃を見てみたい。