プロボクシングWBA世界バンタム級王者の堤聖也(29=角海老宝石)が、元5階級制覇王者で同暫定王者ノニト・ドネア(43=…
プロボクシングWBA世界バンタム級王者の堤聖也(29=角海老宝石)が、元5階級制覇王者で同暫定王者ノニト・ドネア(43=フィリピン)との団体内統一戦(17日、東京・両国国技館)を「準決勝」と位置付けた。決戦を控えた16日、都内での前日計量をともに53・4キロ(リミット53・5キロ)でクリア。計量を終えた堤は「今回の試合もまだ準決勝。負けたら終わり、勝てば次につながる」と決意を口にした。
計量ではドネアの体をじっくりと観察したという。「今日は意識して見ました。思ったより大きいかな。握手したときもごつい感じがあった。顔も小さいな。手の長さも見た。数字では10センチくらい僕より長いので、最初からめんどくさいことは想定している。あとはリングで確認してみてですね」。上半身裸になった相手を目の前にして、思い描いていたイメージとの“誤差”を確認した。
24年10月の世界初挑戦で井上拓真との打撃戦を制して世界の頂点に立った。今年2月には比嘉大吾と引き分けて初防衛を果たしたが「拓真戦は決勝戦だと思って戦いましたが、また準決勝からやり直している感じ。今回も準決勝でしょう」と、2度目の防衛戦を前にした心境を明かした。
11月に井上拓が“無敗の神童”那須川天心を破ってWBC同級王者に就いて評価を上げた。大みそかには井岡一翔が日本人初の5階級制覇を目指してWBA同級王座挑戦者決定戦に臨む。ドネアに勝てば次戦以降は一気にビッグマッチの主役になる可能性が広がる。「決勝戦がいつくるか分からないけど、負けたら終わり。勝つしかない」と気合を込めた。【首藤正徳】