【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆血統で振り返る阪神JF【Pick Up】スターアニス:1…

【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆血統で振り返る阪神JF

【Pick Up】スターアニス:1着

 父ドレフォンはジオグリフ(皐月賞)以来となる芝のGI馬を出しました。芝78勝、ダート316勝という通算成績が示すとおり、圧倒的にダートの成績が良好で、たとえば現時点でフォーエバーヤングに次ぐダート界ナンバー2と目されるミッキーファイト(帝王賞、JBCクラシック)は同産駒です。

 スターアニスは父の5世代目の産駒。この世代は父の初年度産駒の活躍を受けて交配されたため、種付け料は前年の300万円から700万円と倍以上に跳ね上がり、なおかつ血統登録頭数も前年比24頭増の120頭。繁殖牝馬の質と量が上昇しているため産駒成績も優秀で、スターアニスのほかに兵庫ジュニアGP(JpnII)を勝ったトウカイマシェリ、新馬戦-ヤマボウシ賞を連勝したペルセア、黄菊賞を勝ったノチェセラーダなど、産駒は粒ぞろいです。

 母エピセアロームはセントウルSと小倉2歳Sの勝ち馬。2011年の阪神JFに出走した際は8着と敗れていました。3代母サクラファビュラスはサクラローレル(有馬記念、天皇賞(春))の半姉です。

 7馬身差で勝ち上がった小倉の未勝利戦(芝1200m)、レコード決着のクビ差2着だった中京2歳S(芝1400m)のレースぶりを見るかぎり、マイラーというよりはスプリンターに近いスピードタイプではないかという印象がありました。また、レース前の時点でドレフォン産駒は阪神芝1600mで35戦して3着が最高着順と、決して相性のいいコースとはいえません。

 阪神JFは前走からの距離延長組より距離短縮組の成績が優れているように、1200・1400mで好走してきたスピードタイプは苦戦しがちな傾向があります。そうした不安材料を跳ね返すくらい、スターアニスの能力がずば抜けていたということでしょう。将来的にはマイルもこなせるスプリンターとして相当な活躍が見込めると思います。

◆血統で振り返る中日新聞杯

【Pick Up】シェイクユアハート:1着

 母ルンバロッカは優秀な繁殖牝馬で、これまでデビューを果たした14頭の産駒のうち10頭が勝ち上がり、シェイクユアハートのほかに皐月賞6着馬ロッカヴェラーノ、毎日杯5着馬クロスカップリングなどを産んでいます。

 母は現役時代、イタリアで日本の桜花賞に相当するレジーナエレナ賞(G2・芝1600m)を勝ちました。母の父スリペカンはロベルト系ながらスピードと仕上がりの早さが武器なので、父ハーツクライのスタミナとうまくマッチしています。

 母方にファビュラスダンサーを持つハーツクライ産駒はニックスで、出走18頭中14頭が勝ち上がり、シェイクユアハートのほかに阪神大賞典を勝ったギュスターヴクライ、日経新春杯を勝ったカポーティスターが出ています。

 3勝クラスで1年8ヵ月ほど足踏みしましたが、オープンクラスに昇級してからも息切れすることなく、5歳暮れにして初重賞制覇を成し遂げた点は、父ハーツクライが伝えた成長力を感じさせます。