『部活生の強さひきだすプロジェクトRiseUp』Supported by 明治プロビオヨーグルトR-1は、憧れのアスリー…

『部活生の強さひきだすプロジェクトRiseUp』Supported by 明治プロビオヨーグルトR-1は、憧れのアスリートや元トップアスリートが全国の部活動クラブを訪ね、技術指導や金言によって選手のポテンシャルを伸ばそうという応援事業だ。

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https://sportsbull.jp/p/2240220/

9回目の特別ゲストはラグビー日本代表の姫野和樹さんだ。

姫野さんは、春日丘高校(現:中部大春日丘高校)、帝京大学卒業後の2017年に当時トップリーグのトヨタヴェルブリッツに加入し1年目からキャプテンを任される。2021年にはハイランダーズ(ニュージーランド)でプレーすると新人賞に輝いた。

また2017年に日本代表に初選出されると、2019年、2023年のワールドカップに出場しチームの勝利に貢献するなど世界トップクラスの強さとリーダーシップに優れた姫野さんを講師に招き母校であり高校ラグビー強豪校の中部大春日丘(愛知県春日井市)にサプライズ訪問し特別レッスンを行った。

木枯らしに寒さを感じる11月下旬平日の午後。中部大春日丘の体育館で株式会社 明治の管理栄養士・梁原智晶さんによる栄養講座が行われた。

ラグビー部、ハンドボール部、テニス部、バドミントン部、チアリーディング部、サッカー部に所属する生徒約250名が参加。スペシャルゲストの登壇を聞かされていなかった生徒たちは姫野さんが登場すると目を丸くしながら「うわー!」と大きな声を上げ憧れのアスリートを拍手で迎えた。

オープニングトークで姫野さんが「多くの生徒が集まっていて皆さんが栄養への感心が高いのだと感じています。今日は色々なものを吸収して楽しい会にしましょう」と挨拶し、栄養講座がスタートする。梁原さんが、姫野さんに高校時代に栄養について意識したのかを尋ねる。「高校時代はひたすら食べていました。大学で栄養に詳しい方と話すことが多くなってから、何を食べるべきかを意識し始めました」と答え、「そういったきっかけを皆さんが、この日に感じてくれたらうれしいですね」と続けた。

梁原さんは「食事はカラダつくりのための土台」であることを説明し、食べることはトレーニングの一環で、コンディションニングやパフォーマンスの維持に必要不可欠だと話す。また「ぜひ知っておいて欲しい」と言うのが、一般の人よりも成長期のスポーツ選手の方が多くのエネルギーと栄養素が必要で、①炭水化物(糖質)、②脂質、③たんばく質、④ミネラル、⑤ビタミンの5大栄養素を満遍なく摂ることでエネルギーやカラダづくり、コンディショニングを整えるものであると示した。

その中で、「栄養フルコース型」の食事を紹介した。“主食、おかず、野菜、果物、乳製品”の5つを揃え満遍なく食べることの大切さや「どんな食べ方をすればよいか」を考えることが一流アスリートとしての強みになることを詳細に解説。続いて姫野さんが積極的に実践している「栄養フルコース型」の食事がスライドで紹介される。

「今はたんぱく質を多く摂ることを意識し、ごはんの量は運動量に合わせて調整をしています」(姫野さん)。

激しい運動をするアスリートは一般の人より鼻、喉への感染リスクが高いと知られている。特に年末に東大阪市花園ラグビー場で全国高校ラグビー大会に出場するラグビー部にとってコンディショニングには細心の注意を払いたいところだ。

梁原さんは、ビタミンC、ビタミンA、たんぱく質、乳酸菌を積極的に摂り、カゼに負けない栄養を食事で強化することを提言すると、最後に中部大春日丘の生徒に次のメッセージを届けた。

「You are what you eat!(あなたは、あなたが食べたものからできています)。自分が今食べているものを意識することで、食べられているという自信にもつながります。食事を1年365日3食食べますが、練習と同様に、食事を積み重ねることで強くなる力になっていきます」

そして質疑応答を終えると参加者全員と記念撮影を行い、有意義な栄養講座は幕を下ろした。

次にグラウンドに場所を移すとラグビー部に向けた特別レッスンが行われた。
約90名の部員はウォーミングアップで入念に体を動かし準備を整えると、姫野さんとトヨタヴェルブリッツのチームメイトであり中部大春日丘ラグビー部OBでもある大籔洸太さんが登場した。
姫野さんは「遠慮せずに何でも聞いて」と部員に投げかけると、大籔さんは「今日は皆さんに元気を与えにきました。よろしくお願いします」挨拶をし、名手による特別レッスンがスタートした。

まず行ったのは姫野さんの代名詞でもある「ジャッカル」だ。タックルで倒れた相手からボールを奪うプレーである。現在、チームは年末の全国高校ラグビー大会に向け練習を積み上げているが、シード校を破り、高校ラグビーナンバーワンの座に就くためにも必要な武器の一つでもある。

まず2人1組で部員がボールキープとボール奪取を試みる。隣で見ていた姫野さんは、早速、「一番強い姿勢で、相手より低く入ることが重要」とワンポイントアドバイスを送る。一度、教えられたことを体に沁み込ませるため、直ぐに円陣を組むと助言されたプレーを確認していく。部員がひたむきに練習に打ち込む姿を見た大籔さんは良いプレーには「ナイス!ナイス!」と声をかけ背中を押し、気になる点があればアドバイスを送る。

その後、人数を増やしマットとマットの間からボールを拾いあげるなど様々なシチュエーションやパターンでのジャッカルを実践する。次にボールキャリアが両腕でボールを抱えている時に腕の上げ下げだけで奪おうとするのではなく、肩を入れてサイドに引っ張るイメージだと身振り手振りで丁寧に説明。「正確に確実にできるように、予測とイメージが大事になるよ」と姫野さんは伝え、自身の技と知識を惜しげもなく説いた。

そして大籔さんの合図でフォワードチームとバックスチームに分かれてキックゲームを行い、姫野さんと大籔さんは審判になりジャッジを務める。両チームが2球ずつを蹴り合いノーバウンドでキャッチ出来なければアウト。ドッジボールのように最後まで残った方が勝者となる。いざ始まってみると地面すれすれのボールをキャッチする好プレーやお手玉など珍プレーもあり、会場は盛り上がりを見せていた。結果はバックスチームの勝利。ところがフォワードチームの要望により、急きょ、再戦に。両チームが腕自慢の5対5での対決となったが、これはフォワードチームの勝利で1勝1敗の結果となった。

約1時間の特別レッスンが終わると、部員からの質問に答えた。「2023年ワールドカップでキャンプを務めた時の心境について」を尋ねられと、姫野さんは「言われた当初は光栄だと思ったし、ノーと言う答えはなかった。やらせてくださいという、覚悟が決まった瞬間だった」と、自分の夢でもあったことを明かした。

最後に姫野さんと大籔さんから全国大会に向かう部員に金言が送られた。
大籔さんは「花園に行って良い成績を残せるように、その中でも楽しんでください。みんなが輝ける場所が花園だと思うので優勝を目指せるよう頑張ってください」。続けて姫野さんは「花園は13年連続出場ですね。僕が1年、2年の時に花園に行って、3年生の時に行けなかった悔しい思い出が残っています。花園に出られることは特別なことだし当たり前ではない。素晴らし舞台でプレーできることに感謝して、重圧や期待もかかると思うけど、自分がどういったラグビーを、みんなとしたいのかを考えてプレーして欲しい。頑張ってください」と飛び切りのエールを送った。
これを受け主将の荒木奨陽選手が「今日は練習を見てくださり、ありがとうございました。教えてもらったことを必ず花園で生かせるように、あと1ヵ月、頑張っていきたいと思います。ありがとうございました」と謝辞を述べた。

9回目となった『部活生の強さひきだすプロジェクトRiseUp』。一流のアスリートになるためには努力を惜しまないこと、そして栄養管理を含めたカラダづくりが欠かせないことが姫野さんから伝授された。
スポーツ選手にとって高校生年代が非常に大切な時期だと言われる。このプロジェクトが中部大学春日丘高校ラグビー部の『強さ』と、さらなるポテンシャルを引き出す、きっかけになったはずだ。
次回はどんなアスリートが、どの学校やクラブを訪れるのか、楽しみに待ちたい。

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