【J3・JFL入れ替え戦 第2戦 アスルクラロ沼津vsレイラック滋賀FC 2025年12月14日(日)14:03キックオ…

【J3・JFL入れ替え戦 第2戦 アスルクラロ沼津vsレイラック滋賀FC 2025年12月14日(日)14:03キックオフ 愛鷹広域公園多目的競技場】撮影/原壮史(Sony α-1使用)

■舞台は愛鷹広域公園多目的競技場

 滋賀の歴史が動いた日になった。

 J3とJFLの入れ替え戦は、サッカーで生活するための戦い、というリアルな部分を突きつける。争われるのは、Jリーグの中のカテゴリーの昇格/降格ではなく、Jリーグにおける入会と退会。「自分はJリーガーである」という選手のアイデンティティだけでなく、Jリーグのクラブであるかどうかをかけ、クラブに関わるあらゆる人たちの人生がかかる壮絶な戦いが繰り広げられる。

 チャレンジャーであるJFL・レイラック滋賀FCは『MIOびわこ草津』(※のちに草津→滋賀に変更)として2008年からJFLで戦ってきた。2013年にはJ3の発足に際しJリーグ準加盟クラブの申請をしたものの継続審議。JFLからJリーグへの入会を目指す戦いを続けることになった。

 しかし、思うように成績が振るわず、目標達成に手が届かないことによる閉塞感も漂うようになり、2022年にはクラブ初となるJFL最下位になってしまう。Jリーグを目指しながらも、時間とともに縮小・消滅してしまうクラブは少なくないが、MIOびわこは心機一転。クラブ体制の刷新と名称変更で『レイラック滋賀FC』へと生まれ変わった。

 Jリーグを目指す、という姿勢を改めて明確にしたレイラック滋賀は、JFLで3位、4位、2位と好成績を継続。ライセンスや動員数もクリアし、ついに入れ替え戦にたどり着いた。

 そしてJ3で9年戦ってきたアスルクラロ沼津を相手に1戦目を3-2で勝利。迎えた運命の第2戦、決戦の舞台、静岡県沼津市の愛鷹広域公園多目的競技場には多くのサポーターが集結した。

■オール滋賀、悲願のJ参入

 レイラック滋賀を指揮するのは、現役時代に京都サンガやベガルタ仙台などで活躍した角田誠監督だ。現在42歳の指揮官のもと、チームは序盤から積極的な戦いを見せた。ロングボールからのセカンドボール奪取に集中する戦い方でゴールに近づく。そして前半22分、右サイドからのクロスに秋山駿が頭で合わせて先制点を奪った。

 直後の前半24分に失点して1−1の同点に追い付かれるも、2戦合計では4−3でリード。引き分けでもJ3昇格という条件の中、後半もハッキリとしたプレーを続けたレイラック滋賀は、元日本代表川又堅碁齋藤学を投入した沼津の反撃を跳ね返す。追い詰められた沼津が2枚の一発レッドで自壊する一方、レイラック滋賀にとっては歓喜のホイッスルが鳴り響いた。滋賀県初のJリーグクラブとなった。

 クラブ発足から20年での悲願達成に、今シーズンから加入した元リオ五輪代表のGK・櫛引政敏は「オーナーや会長の顔が毎日見れるチーム、というのは初めて。本当に一体感があった」とコメント。その言葉からも、クラブが本気で生まれ変わろうとした結果であることが伝わってきた。

 チームエンブレムは中央に琵琶湖、その周りには栗東トレーニングセンターがあることから競走馬の要素がデザインされている。スタンドを見ればとび太やT.M.Revolutionがデザインされた幕が掲出されており、ひこにゃんの旗が振られ、忍者が太鼓を叩いている。思い思いの地域の誇りを連れて、チャレンジャーたちが次のステージに進んだ。


■試合結果

アスルクラロ沼津 1-1 レイラック滋賀FC

■得点者

22分 秋山駿(滋賀)
24分 白輪地敬大(沼津)

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