21年の朝日杯FSは近年屈指のハイレベルだったと言われている。出走した15頭のうち、過半数の8頭が後に重賞を、そして…

 21年の朝日杯FSは近年屈指のハイレベルだったと言われている。出走した15頭のうち、過半数の8頭が後に重賞を、そして4頭が同じくGIを制したからだ。そんな白熱の戦いを振り返ろう。

 メンバーレベルの高さを示すように、上位人気は全て無敗馬だった。1番人気は重賞2勝のセリフォスで2.4倍。2番人気は札幌2歳S覇者のジオグリフで3.2倍。少し離れてアイビーSを快勝したドウデュースが7.8倍、萩Sを勝ったダノンスコーピオンが9.7倍で続いた。

 レースは前半600mが34秒3、同じく1000mが58秒3の締まった流れとなった。1番人気のセリフォスとC.デムーロ騎手は先団から横綱相撲の構え。これを見るようにダノンスコーピオンとドウデュース。ジオグリフは後方で脚をためた。直線に向いて内からプルパレイ、外からトウシンマカオが前に迫るが、これらをセリフォスがあっさりと捕らえる。このまま押し切るか。そう思われた瞬間、一気に並びかけたのがドウデュースだった。坂を上がったところでセリフォスを競り落とし、武豊騎手が右手でガッツポーズをしながらのゴール。無傷の3連勝で2歳王者を襲名してみせた。

 このレースの上位馬のその後の活躍ぶりは、改めて説明するまでもないだろう。ドウデュースが翌年の日本ダービーなどGI・5勝。また、2着のセリフォスはマイルCS、3着のダノンスコーピオンはNHKマイルC、5着のジオグリフは皐月賞を、やはり翌年に制している。さらに4着のアルナシーム、6着のトウシンマカオ、8着のプルパレイ、9着のトゥードジボンも重賞ウイナーとなったのだから凄い。

 ちなみに出走15頭のうち、ダノンスコーピオン、プルパレイ、トゥードジボン、オタルエバー、カジュフェイス、シンリミテスの6頭はまだ現役だ。来年には7歳となるが、彼らの更なる活躍を期待したい。