来年開催されるワールドカップの組み合わせが決まった。日本代表は、オランダ、チュニジア、そしてスウェーデン/デンマーク/…
来年開催されるワールドカップの組み合わせが決まった。日本代表は、オランダ、チュニジア、そしてスウェーデン/デンマーク/ポーランド/アルバニアの中からプレーオフを勝ち進んだチームと顔を合わせるグループFに入った。また、抽選会が終わったことで他グループの様子、さらに、会場やキックオフの日時も固まった。日本代表が目標である頂点へ勝ち上がるための道筋を、ベテランのサッカージャーナリスト大住良之と後藤健生が徹底的に論じ合った!
■韓国は「ラッキーな組」に入ったのか
――せっかくなので、日本が入る以外のグループも見てみましょう。本当に厳しい組はどこですか。
大住「抽選会を見ていて、一番おおっと思ったのは、ブラジルとモロッコが入ったグループCだよね。この2チームの対戦が、グループステージで一番厳しい試合になるんじゃないかと思う」
後藤「ノルウェーが入ったフランスのI組もそうだよね。セネガルも難敵だから、ここがやはり一番面白そうだよね。フランスは前回優勝チームとして臨んだ2002年の開幕戦で、セネガルに負けている。また初戦でセネガルと当たるのは、イヤなんじゃないかな」
大住「イングランドとクロアチアが同じ組に入ったのも面白いけど、グループLはこの2チームの勝ち上がりが決まりとも言える」
後藤「だから、どう考えても水増し感は否めないんだよ」
大住「韓国はラッキーな組に入ったなんて言っているらしいけど、今の南アフリカはけっこう強そうだけどなあ」
後藤「このグループAにも、ヨーロッパのプレーオフを勝ち抜いたチームが入るわけだしねえ。メキシコと高地で対戦するのも大変だよ」
大住「デンマークがプレーオフに回ったのも、ヨーロッパ予選ではアンラッキーに泣いた面もあったからだしね」
後藤「メキシコは高地という強い味方がついているから、そりゃあ大変だよ。韓国はメキシコで開催された1986年大会には良い思い出があるけどね。負けたものの、イタリアから点を取ったんだから。まだ、ヨーロッパのチームに勝つなんて考えられない時代にね」
■ラウンド32で「サッカー王国」を撃破!
――そう考えると、どのチームもどうやって勝ち上がっていくか思い描けませんね。
後藤「思い描けないよ。ポット1のチームが必ず1位抜けするかといったら、全然そんなことはないでしょ。せっかくFIFAがランキング上位同士がなるべくぶつからないように分けたといっても、いきなりラウンド32で当たっちゃうかもしれないしね」
大住「3位抜けになってね」
後藤「そうそう(笑)」
――何が起こるか分かりませんね。
後藤「だから、日本だって優勝を狙うと言えるんだよ。実力通りだったら優勝するとは思えないけど、何が起こるか分からない。だからこそ、可能性はある」
――じゃあ、やはり3位抜けを期待しましょうか。
大住「いやあ、僕はやはり1位か2位で抜けて、ラウンド32で乾坤一擲、ブラジルかモロッコを倒してほしい」
後藤「そうそう、やはりブラジルがいいよ。負けるにしてもブラジルが相手なら、日本国内でも納得してくれるだろうし。ワールドカップ本大会でブラジルに勝ったら、もう誰にも文句を言わせない。10月に勝ったけど、あれは親善試合で、向こうも主力がいないとか、テストしているという状態だった。でも、ワールドカップ本大会でブラジルに勝てば、これはもう世界的なニュースになる。負けたら負けたで仕方ない。それが一番潔いよね。今度はそうすると、ベスト32で終わっちゃうわけだけど、それはFIFAが悪いわけでさ」
大住「ラウンド32は日本にとって大勝負になるかもしれないけど、そこで勝って平気な顔で次の試合でもちゃんと力を出せるような、そういうチームにしてきた4年間だと思うんだよね。グループステージの1位突破に安心して、クロアチア相手に煮え切らない試合をしてしまうのではなく」
後藤「もう、そういう時代が終わったことは間違いない」
大住「それを乗り越える4年間だったわけだから。移動もきつくない」
■優勝候補「一番人気」とはどこかで勝負!
後藤「ヨーロッパと南米以外で優勝する可能性があるチームを探したら、現在の一番人気はモロッコになるでしょ。だから、こことラウンド32で勝負したい気もするよね」
大住「最もタイプが違うサッカーだという気がするしね。モロッコは今の主流のサッカーだよね。力強くて、たくさん走って、スピードがあってという、それに対して日本のちょっと違うタイプのサッカーというのは、やってみたい感じはするよね」
後藤「確か、久保建英がモロッコと対戦したいって言っていたよね。モロッコとは、いずれどこかで勝負したい。ドイツには連勝したし、スペインも倒した。ブラジルは大したことがなかったし、モロッコとやりたいよね、って。ラウンド32でブラジルかモロッコとやって勝ったら、選手たちも本当に本気で優勝できるかもしれないと思い始めるよね」
大住「その自信をプラスにして、次に臨めばいい。どうせラウンド16では、グループを1位抜けしたチームと当たる可能性が高いわけだから」
後藤「そこから先は、来た相手に勝つしかないもんね。どこが来るか、全然読めないよ。とにかく、ラウンド32が今大会のヤマ場ということ」
大住「そうだよね、3位抜けしたって、どこかのグループの1位チームと必ず当たるわけだから、ラウンド32がヤマ場だよね」
後藤「3位抜けになったら、とにかく願うのは移動が楽な会場になることだな」