2008年に創設された比較的歴史の浅い重賞競走だが、中央競馬で行われている唯一のダート1200mの重賞競走。そのため…
2008年に創設された比較的歴史の浅い重賞競走だが、中央競馬で行われている唯一のダート1200mの重賞競走。そのため、力の比較が難しい。中山競馬場ダート1200mコースは芝コースからスタートし、4角までは下りが続く。スピード能力が最優先であることは間違いないが、ゴール前には急坂が設けられており、スピードだけでは乗り越えられないタフなコースでもある。
◎テーオーエルビスはオークランドサラブレッドレーシングT優勝馬。芝の新馬戦もパンジャタワーから0.1秒差の3着だったが、その後ダートに転じて[4-0-2-0]。1200m戦に限れば[4-0-0-0]で、その合計着差は20馬身以上。これまで先着を許したのは、のちの東京ダービー1、2着馬と兵庫CS優勝馬、そして現3勝クラスでダートに限れば[3-2-0-0]のピエマンソンだけだから、価値あるレースキャリアだ。前走は格上げ初戦であっさりと4馬身差。いきなりの重賞挑戦だが、不安よりも楽しみの方が大きい、
〇ヤマニンチェルキは、前走の東京盃含めダートグレード3連勝中。門別競馬場の北海道スプリントCで3歳ダート短距離王となったあとは佐賀のサマーチャンピオンではハンデ差があったとはいえ、古馬を一蹴。前走の東京盃では昨年の本レース2着馬を2馬身置き去りにした。今回は、初めて背負う58kgがポイントのひとつになりそうだが、530kgになろうかという大型馬。別定重量戦だけに必要以上にナーバスになる必要はなさそうだ。
▲ドンアミティエは東京盃1番人気。どんな位置からでも競馬が出来るレースセンスを武器に、今年のは春先にはダート1200mのオープン特別を3連勝。函館スプリントSにも挑戦し、レコードタイムを更新した上位2頭から0.4秒差3着と健闘した。前走の東京盃は、スタートから先行馬を見るような位置でレースを進め、最後は外に持ち出されたが、伸びきれなかった。馬体重13kg増は戻したとも言えるもので、改めて期待したい。
△ポッドベイダーはラジオ日本賞優勝馬。先行力を武器に芝のオープン競走で2勝の実績がある3歳馬。前走のラジオ日本賞が初ダートだったが、あっさりと好タイムで快勝して新境地を開拓した。ここは、今後を占う意味でも注目の1戦だ。
あとは昨年の覇者△ガビーズシスターと昨年の2着馬△クロジシジョー。△サンライズアムールも一連の成績からは差がない印象だ。
