アメフトの大学日本一を決める第80回甲子園ボウル(全日本大学選手権決勝)が14日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われ…

 アメフトの大学日本一を決める第80回甲子園ボウル(全日本大学選手権決勝)が14日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われる。最多34度の優勝を誇る関西学院大(関西1位)と連覇をねらう立命館大(関西2位)の顔合わせで、関西勢同士の対戦は史上初。

 多彩な攻めか、鉄壁の守りか――。タレントぞろいの立命大オフェンス陣と、関学大の堅いディフェンス陣の攻防が見どころ。注目の選手を紹介する。

■立命館大の攻撃を牽引する RB蓑部雄望

 11月9日、「前哨戦」となったリーグ戦では、関学大に3―24で完敗した。得点は1本のフィールドゴールのみ。試合終了後、泣きじゃくるRBの蓑部雄望(たけみ)(3年)を、QB竹田剛(ごう)(4年)が抱きしめた。立命大が誇る攻撃のコンビは、不発に終わった。

 蓑部は言う。「剛は、お前のせいじゃないと言ってくれたけど、100%自分のせい。情けなかったです」。雨が降る中、ボールをファンブルしないことに気を取られて、スピードを生かし切れなかった。要所で相手の守備に潰された。

 立命大にとって、甲子園ボウルはそのリベンジの機会となる。

 1年生のころから主力だったRBの蓑部は今季、リーグ3位となる641ヤードを獲得。自身最長を更新した。

 司令塔の竹田からボールを受け取って走るランで翻弄(ほんろう)する一方、ボールを持っていなくても相手のマークを引き付ける重要な存在だ。

 竹田はプロ野球DeNAベイスターズで活躍する投手の祐を兄に持つアスリート一家で育った。

 2年生からレギュラーに定着。蓑部が大学に入学してから、2人はチームで最も長く濃密な時間を過ごしてきたという。

 どんなときも、蓑部の横には竹田がいた。蓑部にとっては、一番かわいがってくれた先輩にあたる。「ため口でいいよ、と言ってくれて、ご飯も作ってくれたり、身の回りの世話も何でもしてくれたりする先輩」と笑う。

 竹田も「ずっとご飯も一緒だし、グラウンドでも一緒」と親しみを隠さない。

 関学大戦のあと、チームは気持ちの切り替えがうまくいかなかった。ショックから立ち直れず、練習前の準備もままならない状況で、高橋健太郎監督から「もうやめよう」と雷を落とされたほどだった。

 落ち込む蓑部と、自分自身を責めた竹田。雰囲気は最悪だったが、2人で食事をしていたとき、覚悟が固まった。

 「くよくよしてもしょうがない。起きちゃったことだから、あとはリベンジするしかない」と蓑部は思い直した。

 12月14日は2人がそろう大学最後の試合になる。

 準決勝の早大戦では、竹田がいつもに比べ、蓑部の多用を抑えたように映った。それがかえって、リベンジマッチでの爆発を予感させる。蓑部は「剛を助けて日本一になりたい」。(高億翔)