ディアスは勝利を求めてドジャースに移籍した(C)Getty Images メジャーリーグの球団幹部や代理人が一堂に会する…

ディアスは勝利を求めてドジャースに移籍した(C)Getty Images

 メジャーリーグの球団幹部や代理人が一堂に会するウインターミーティングが現地時間12月11日、閉幕した。4日間にわたった会期中に大物フリーエージェント(FA)選手たちの契約が次々とまとまり、米スポーツ専門局ESPNでは早速各チームの補強について査定した。

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 契約するシニアライターらの対談形式で、会議全体を振り返った。ホルヘ・カスティーヨ記者は「最大の敗者はメッツだ」と切り出した。自軍からFAになっていた守護神エドウィン・ディアス、球団本塁打記録を保持するピート・アロンソを2日連続で失った。再契約は結べず、ディアスはドジャース、アロンソはオリオールズへの移籍が発表された。

 「長く球団に所属してファンにも愛されていた選手たちだった。驚きの連続だった。ここから巻き返す可能性はあるが、メッツファンにとって忘れられない1週間となった」とカスティーヨ氏は指摘した。

 次いでジェフ・パッサン記者は「最大の勝者はドジャースだ」と2年連続ワールドチャンピオンの名前を挙げた。連覇を果たした今季、最大のアキレス腱だったブルペンの補強に成功。同リーグの強豪球団から、メジャー通算253セーブのディアスを獲得した。

 「野球界屈指のクローザーで、明確な課題を埋めた。最大の敗者はレッズだと思う」とパッサン氏は説明。レッズはカイル・シュワバーの獲得に動いていたが、こちらはフィリーズに残留した。「資金は十分だったが残念な結果。あと一人、確実な主力打者が加わればナ・リーグ中地区の真の王者になれたのに」と残念がった。

 ジェシー・ロジャーズ記者は「そのフィリーズが最大の勝者だと思う」と続けた。シュワバーは今季、大谷翔平の3年連続本塁打王を阻み、1本差の56本塁打で打点王との2冠に輝いた。「彼のパワーは代えが効かない。もし退団していたらこのオフの流れが変わっていただろう。それだけにレッズが失ったものは大きかった」と争奪戦を展開した両球団について言及した。

 村上宗隆、今井達也、岡本和真、高橋光成ら日本選手の移籍先はまだ決まっていないが、シュワバーやアロンソら大物FA選手の去就が決着したことで、村上や岡本の市場は加速していく気配がある。

 最初のビッグウェーブとして各チーム間の勢力図を動かした4日間が閉幕。本当の勝者と敗者は果たしてどのチームだったのか。真の答え合わせは来年の10月に待っている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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