14日に阪神競馬場で行われる阪神ジュベナイルフィリーズ(2歳・牝・GI・阪神芝1600m)。 28年ぶりに重賞勝ち馬…

 14日に阪神競馬場で行われる阪神ジュベナイルフィリーズ(2歳・牝・GI・阪神芝1600m)。

 28年ぶりに重賞勝ち馬が出走せず混戦模様の2歳女王決定戦を、若手の実力派予想家・のれん氏に展望してもらった。(文=のれん)

■1997年以来の異常事態

 今年は阪神開催に戻ってくる阪神JF。阪神1600mコースは向こう正面と正面の直線部分が長く、コーナー角も緩めとフラットなコース形態。4コーナー出口の残り600m辺りから下りに入り上がりは速くなりやすいが、ラスト1Fは上りになるのでスピード一辺倒で押し切れる舞台でもなく、基本能力上位馬が素直に走りやすい。

 レースの位置付け的にも牝馬クラシック一冠目の桜花賞と同じ舞台であり、クラシックには繋がりにくい牡馬混合の朝日杯FSと違い、桜花賞を目指す牝馬はこのレースを使ってくることが殆どになるので基本的には堅く収まりやすいレース。

 ただ、今年はアルテミスSを制したフィロステファニ、ファンタジーSを制したフェスティバルヒルと出走していれば人気が確実だった馬が相次いで離脱。重賞勝ち馬0のメンバーは前身の阪神3歳牝馬S時代の1997年以来となるように異常な事態で、今回のメンバーがそのまま桜花賞に繋がるかどうかは怪しい。

 そんな中で1番人気が予想されるのがアランカールだが、エピファネイア産駒で母はオークス馬シンハライトと中距離血統で前走馬体重438キロと比較的小柄。近10年の阪神JFの勝ち馬はすべて馬体重460キロを超えていて、リスグラシュー(当時434キロ)やクロノジェネシス(当時436キロ)といった後の超名牝クラスの馬でも敗れている。

 以前はブエナビスタのような小柄な馬が素質だけで差し切る年もあったが、冬のこの時期にも速い馬場でレースが行われるようになったことで、2010年代はほとんど1分34秒台での決着だった中、近年はすべて33秒台、或いは32秒台に入ってきている。当然時計が速くなるとレースの質としては短距離の方向に近づくので、小柄な中距離型にとっては向かい風が吹いていると言えるだろう。

 1勝クラスを勝っている馬の中で3頭が前走で逃げており、緩いペースから上がりの速い競馬になることはあまり想像しにくい。

 その点からも条件的にはアランカール向きではないのは間違いないと思うが、それをポテンシャルでどこまで覆せるかが見どころになりそう。