12月14日(日)に香港・シャティン競馬場で行われる香港国際競走へ向け、JRA所属馬が現地で最終調整を進めており、コメ…

 12月14日(日)に香港・シャティン競馬場で行われる香港国際競走へ向け、JRA所属馬が現地で最終調整を進めており、コメントと調教状況が公開された。

 香港ヴァーズ(G1・芝2400m)に出走するアーバンシック(牡4・美浦・武井亮厩舎)は、三浦皇成騎手を背に芝コースでハッキング約半周からギャロップ1000メートルの追い切りを行った。調教時計は6ハロン1分18秒2、4ハロン48秒0、2ハロン22秒3。武井調教師は「今日は息を整え、終いの反応を見る指示で、その通りの内容になりました。直線での反応が少し悪いかと思いましたが、ジョッキーの合図にすぐ反応したとのことで心配はしていません」と仕上がりに手応えを語った。枠順3番については「4番から6番のどれかを当てようと思っていたので、少しずれましたけれど、良いかな、というところです」と前向きに受け止めている。

 香港スプリント(G1・芝1200m)のウインカーネリアン(牡8・美浦・鹿戸雄一厩舎)は、三浦騎手が乗り運動40分でコンディションを整えた。枠順11番が決まったことについて三浦騎手は「前回も大外枠でしたし、ゲートさえ決まればテンのスピードは引けを取らないと思っています。むしろ外目の枠を望んでいたので願ってもない枠」と語り、レースに向け自信を見せた。

 同じくスプリントに挑むサトノレーヴ(牡6・美浦・堀宣行厩舎)は、R.ムーア騎手を背に芝コースで追い切りを実施。ハッキング約半周からキャンター200メートル、さらにギャロップ800メートルへとつなぐ内容で、4ハロン51秒4、2ハロン23秒4と時計も上々だった。ムーア騎手は「バランス、動き、リズムすべてがスムーズで、精神状態も非常に落ち着いていた。香港も3回目で環境に慣れており、全体的に満足できる調教内容」と好感触を示している。枠順4番に関して堀調教師は「当日の馬場や展開、天候を踏まえながらジョッキーと相談し、ベストパフォーマンスを引き出せるようにしたい」と冷静に語った。

 香港マイル(G1・芝1600m)へ向かうエンブロイダリー(牝3・美浦・森一誠厩舎)は、小西隆文調教助手が芝コースでハッキング約半周からギャロップ1000メートルをこなし、6ハロン1分21秒0、4ハロン49秒3、2ハロン23秒0をマーク。森調教師は「日本で仕上げてきているので、あとはメンタル面を整えるというところでした。終いも余力を残して気分良く走れていましたし、芝の状態も良かった」と順調さを強調した。

 同レースに出走するソウルラッシュ(牡7・栗東・池江泰寿厩舎)は、岩崎祐己調教助手を背に芝コースでキャンター約半周からギャロップ1200メートルの追い切り。6ハロン1分19秒3、4ハロン49秒7、2ハロン22秒6と鋭い動きを見せた。池江調教師は「動きは良く、いつも通りのソウルラッシュ。反応も息の入りも問題なく、良い状態」と語り、仕上がりに自信をのぞかせた。

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上村師「並びを見ても良い配置」


ベラジオオペラ

 香港カップ(G1・芝2000m)のベラジオオペラ(牡5・栗東・上村洋行厩舎)は、曳き運動で調整を行った。枠順5番について上村調教師は「内目でも良かったが、5番はこの馬にとって縁のある枠。大阪杯を勝ったときも5番でしたし、並びを見ても良い配置」とコメントしている。

 同じくカップに出走するローシャムパーク(牡6・美浦・田中博康厩舎)は、高野舜調教助手を背にオールウェザーコースでキャンター約半周からギャロップ600メートルの追い切りを行い、4ハロン53秒3、2ハロン24秒2を計時した。田中調教師は「体の感じが良くて、気持ち良く動ける状態。前走時は調整に満足できなかったが、現地に入ってから体が良くなり順調」と語ったうえで、枠順3番については「内目の枠を望んでいたので理想内の枠」と評価した。