ランチアは2026年のWRC2を戦うドライバーラインナップを発表した。イプシロン・ラリー2 HFインテグラーレを駆るのは…

ランチアは2026年のWRC2を戦うドライバーラインナップを発表した。イプシロン・ラリー2 HFインテグラーレを駆るのはヨアン・ロッセル/アルノー・デュナンと、ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ。彼らは2024年にシトロエンC3ラリー2を駆ったチームメイトでもある。

チーム・ランチア・コルセHFは2026年シーズンに向けて2台のイプシロン・ラリー2 HFインテグラーレを正式にエントリーする。チーム運営はPHスポール。また、豊富なラリー経験を持つディディエ・クレマンがチームプリンシパルを務める。ロッセルは2025年のWRC2でオリバー・ソルベルグに次ぐランキング2位、グリアジンは同じく2025年のWRC2チャレンジャーチャンピオンを獲得するなど、その実力は折り紙付きだ。ロッセルはここまでラリーモンテカルロのWRC2を3連覇中。グリアジンもモンテカルロではロッセルに次ぐ好成績を並べており、新生ランチアの初陣を勝利で飾ることができるかどうか、注目が集まる。

ヨハン・ロッセルはプレスリリースで次のように意気込みを語る。
「キャリアをスタートさせた頃と同じ純粋なモチベーションを持ってランチアの一員となれることを、心から誇りに思う。この新たなステージは、自分のキャリアにさらなる勢いを与えてくれるはず。新しいマニュファクチャラー、大いなる目標、このプロジェクトとともにより高みを目指したいという願い……。勝利のためのすべてがそろっていると感じる」

ニコライ・グリアジンも、「チーム・ランチア・コルセHFに加わることを誇りに思っている。ラリーの象徴とも言える歴史をもつランチア、その物語の1ページに名を連ねることは、身にあまる名誉だ。すでに全員が同じ目標に向かって進んでいる。それはトップ争いをし、日々改善し続けること。そして、この伝説的な名前を“あるべき場所”に戻すことだ。自分を信頼してくれたチーム、変わらぬサポートをくれるパートナーやファンのみんなに感謝している」

ランチアCEOのロベルタ・ゼルビは、「WRCへの復帰はランチアにとってきわめて重要な一歩であり、私たちは強い責任感を持ってこのプロジェクトに取り組んでいます。ヨハンとニコライは、それぞれ異なる視点と現在のラリーへの深い理解をもち、私たちのプロジェクトとともに成長する正しい方向性を示唆してくれます。ランチア・コルセHFの献身的な働きにより、我々は自信と明確な目標を持って新しい冒険に臨むことができます。1月にモンテカルロでお会いしましょう!」と、リリースで語っている。

チームプリンシパルを務めるディディエ・クレマンは、かつてシトロエン・ワークスでセバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナの9連覇王者に貢献したエンジニア。
「ランチアの復帰を飾るにあたり、我々はあらゆるラリーで勝利を狙うことのできるドライバーを求めていた。24年には合計6勝を挙げたこのふたりを、再び結集させることも自然な流れだったと言える。彼らはお互いに補完しあうと同時に、それぞれが完成された存在。長年ステランティスのラリーカーで戦ってきたヨアンとアルノーは、25年には世界タイトルにあと一歩まで迫るなどチャンピオン候補の筆頭だ。ここにチームを強くしてくれるニコライとコンスタンティンを加えることができ、とてもうれしく思う」

2026年シーズンのWRCは、1月22日〜25日のラリーモンテカルロで開幕する。