カーリングのミラノ・コルティナ冬季オリンピック(五輪)出場を懸けた最終予選は11日(日本時間12日)、カナダ西部のケロ…

 カーリングのミラノ・コルティナ冬季オリンピック(五輪)出場を懸けた最終予選は11日(日本時間12日)、カナダ西部のケロウナでプレーオフ(PO)があり、1次リーグ3位の男子日本代表、SC軽井沢クラブは同1位の中国に4―9で敗れ、五輪出場を逃した。

 4―5で迎えた第9エンド、日本は一気に4点を失って5点差に。最終第10エンドを残し、相手の勝利を認める握手を自ら求めた。

 五輪まで「あと1勝」が届かず、日本選手たちは互いの健闘をたたえつつ涙を流した。

 スキップの山口剛史は「本当に、何度もつらい時期がありましたけど、でも、このメンバーがすごく好きで。良いメンバーと巡りあえて、本当にここまで……。このチームでオリンピックで戦いたかったのですごく悔しいですけど、良いメンバーと一緒にプレーできて、ここまでできたことをすごく誇りに思います」と語った。

 日本男子としては、SC軽井沢クラブが代表だった2018年の平昌五輪以来2大会ぶり3度目の五輪出場が懸かっていた。平昌五輪にも出場したスキップ・山口剛史は「このチームですごく高い山を登って、その先のオリンピックに行きたい。このチームだからこそ世界のトップを狙える」と語っていたが、あと一歩及ばなかった。

 1次リーグは通算5勝2敗の3位とし、上位3チームによるPOに進出。大会序盤は氷の状態への対応に苦しんだが、中国との顔合わせとなった1次リーグ最終戦ではフォースの柳沢李空が好ショットを連発した。

 1次リーグ3戦目のポーランド戦ではセカンドを務める山本遵がひざの違和感を訴えるアクシデントもあったが、急きょ出場したリザーブの臼井槙吾がカバーした。

 五輪出場枠は男女4人制、混合ダブルスとも「10」。

 昨年と今年の世界選手権で獲得したポイントの上位7カ国と、開催国イタリアの計8カ国がすでに出場を決めていて、今回の最終予選は残り2枠を争う戦いだった。1枠目は米国、2枠目は日本を下した中国が獲得した。

 今年の世界選手権もSC軽井沢が日本代表として戦ったが、5勝7敗の9位で1次リーグ敗退。日本の出場枠を確保できず、最終予選に回ることになった。

 SC軽井沢クラブは9月に北海道稚内市であった代表決定戦でコンサドーレとの一騎打ちを制し、最終予選の代表に決まった。

 男女4人制の最終予選には、ポイント枠での出場を逃したうちの上位5カ国など計8チームが出場した。総当たりの1次リーグの上位3チームがPOに進出し、まず1位と2位が対戦。勝者が出場枠を獲得し、敗者と3位が最後の1枠を懸けて戦う方式だった。(ケロウナ=清水優志)