ウインターミーティングで動いた市場…日本人3選手の評価は MLB各球団の幹部が集まるウインターミーティング(WM)が11…
ウインターミーティングで動いた市場…日本人3選手の評価は
MLB各球団の幹部が集まるウインターミーティング(WM)が11日(日本時間12日)に終了した。FA市場が大きく動き出し、日本人選手の去就も近日中に動きがあるとみられる。
今回のウインターミーティングはフロリダ州オーランドのホテルで実施された。球団幹部や代理人たちがミーティングルームなどを使って直接交渉するため、移籍市場が活発に動く。2日目の9日(同10日)にはカイル・シュワーバー外野手のフィリーズ残留が決定。ドジャースがエドウィン・ディアス投手を獲得することが分かった。
気になるのは日本人選手の動きだ。注目どころでは、村上宗隆内野手は22日(同23日)、今井達也投手は1月2日(同3日)、岡本和真内野手は1月4日(同5日)がポスティングの交渉期限となっている。
FA市場は、まず大物から動き出すことが多い。そして獲得を逃した球団が次点の選手獲得へ動き出す流れだ。10日(同11日)には一塁手で通算264本塁打のピート・アロンソ内野手をオリオールズが獲得。交渉期限が残り約10日となった村上の去就もいよいよ決まりそうだ。
各関係者の話を総括すると、村上は言わずもがな長打力が高評価。一方で三塁の守備については懸念されており、一塁か指名打者として起用する見方が強い。岡本については三塁の守備も一定の評価を受けており、三塁手を補強したい球団の注目を集めている。
アロンソが流出したメッツは、村上か岡本獲得の候補の一つになりそうだ。スターンズ編成本部長は「素晴らしい選手だ。パワーも抜群で、メジャーでどんなキャリアを築くか楽しみ」と高評価だった。岡本については、アンソニー・レンドン内野手の復帰が不透明なエンゼルスも興味を示している。三塁手についてはMLBで実績のあるアレックス・ブレグマン、エウヘニオ・スアレスがいるため、岡本の去就決定はその後になりそうか。
先発投手市場では、すでにディラン・シーズ投手をブルージェイズが獲得。ウインターミーティングの最中に大きな動きはなかった。今井に加えてフランバー・バルデス、レンジャー・スアレス、ザック・ギャレンらが残っている状況だ。スコット・ボラス氏によると岡本と今井は近日中に渡米して各球団との交渉の席につくという。
今井を巡っては、ウインターミーティング前にジャイアンツが撤退と米メディアが報道。また、資金力のあるフィリーズのドンブロウスキー編成本部長は、先発投手補強は「優先事項ではない」と慎重姿勢だった。パドレスのケプラーGMは交渉に前向きだが、オーナー交代で資金面が苦しくなるとみられ、1億ドルは超えるとされる大金を投入できるか。ヤンキース、メッツなど東海岸の球団中心の争奪戦となりそうで、敏腕ボラス氏を含めた“マネーゲーム”にも注目が集まる。(上野明洸 / Akihiro Ueno)