2023年のWBCに米国主将として出場、大谷との名勝負は今も多くの人々の記憶に残る(C)Getty Images 大谷翔…

2023年のWBCに米国主将として出場、大谷との名勝負は今も多くの人々の記憶に残る(C)Getty Images
大谷翔平は侍ジャパンで真っ先に来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場を表明した。覇権奪回に燃える米国代表は、60本塁打のカル・ローリー、56本塁打のカイル・シュワバー、53本塁打のアーロン・ジャッジという「50発トリオ」が出場する。
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前回2023年大会の決勝の再戦を早くも予感させる熱いマッチアップに期待高まる中、一人だけ前大会の主役の動向が定まらない。ア・リーグMVP3度を誇るエンゼルスのマイク・トラウトである。
米フロリダ州オーランドで行われているウインターミーティングの会場で、WBC各国代表チームの監督会議が行われた。米『FOXスポーツ』は、米国代表のマーク・デローサ監督の談話を紹介。トラウトは代表選手候補の一人ではあり、健康状態や起用法を考慮して出場を決めていくとした。
「我々は彼と話し合っているし、他の選手たちとも話し合っている。マイクがどうしたいのかも含めてだ」
トラウトとも招集へ向けて交渉中であるというデローサ監督の談話を紹介した。前回大会は米国代表のキャプテンとして、出場全選手中一番乗りで出場を表明した。トラウトの第一声が呼び水となり、当時史上最強とも称された米国代表のメンバーが集結した。
だが、その後のトラウトは故障との戦いを強いられている。2023年は82試合の出場にとどまり、2024年はわずか29試合の出場に終わった。今季はわずかに復調への兆しをみせたものの、130試合で打率.232、26本塁打、64打点、2盗塁という数字は、かつての5ツールプレーヤーには寂しい結果だ。
「今季は左膝痛で5月に負傷者リスト入り。2024年に痛めた古傷だった。その影響で今季の出場はほぼDHに限られた。三振率が悪化しており、健康状態は来年のWBC出場へ大きな疑問符を投げかけている」
同サイトはそう指摘した。追加選出されたシュワバーはDHでの起用が予想される。トラウトがプレーするには外野のフィールドに立つ必要があり、そこまでの状態に来年3月に持っていけるのかは不透明なままだ。すでに外野はジャッジに加えて、カブスのピート・クローアームストロング、ダイヤモンドバックスのコービン・キャロルの出場が決まっており、レギュラーは埋まっている状況だ。
デローサ監督は、トラウトはそこにいるだけでクラブハウスの空気も変える存在とも指摘した。ただ、完全復活への道には、打席に立つ機会が制限される役割での代表選出は足かせになりかねない。
トラウトと米国代表がどんな決断を下すのか。多くの日本のファンは、脳裏に焼き付いている2023年大会決勝の対決の再現を願っているだろうが、実現は簡単ではない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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