高校野球界では2025年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、2026年度に輝きを増しそうな選手はたく…
高校野球界では2025年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、2026年度に輝きを増しそうな選手はたくさんいる。そのなかで未来のヒーロー発掘も含め、好プレーヤーを紹介していきたい。
この秋、北照が北海道大会で13年ぶり6回目の優勝を果たした。その原動力はやはり、この「鉄腕」だったといっても過言ではない。
島田 爽介投手(2年)が全4試合を完投。1人で投げ抜いてチームを頂点に導いた。圧巻だったのは準決勝、決勝と2日連続しての完封勝利。旭川実、白樺学園という強豪に、1点も与えなかった。
明治神宮大会のマウンドでは、力みがまったく感じられなかった。ステップは小さめで、腕はスリークオォーター気味に出てくる。直球は130キロ台後半だが、キレがある。腕がしなるように体に隠れて鋭く投げるためか、打者はタイミングが取りにくそうだ。
なんといっても、右打者への外角に逃げるスライダーが抜群にいい。横に滑るように流れて、かなりブレーキがかかっている。右打者にとってはやっかいな球だ。その他、落ちる球、緩いカーブなど、緩急をつけた多彩な変化球を武器に、打者を打ち取る。体全体を使った力投タイプではなく、スタミナに不安もない。北海道大会を1人で投げきったことも、うなづける。
プロ注目149キロ右腕、中谷 嘉希投手(2年)との「ダブルエース」で、センバツで躍動する姿が容易に想像できる。