卓球の「WTTファイナルズ香港2025」は11日、女子シングルスの1回戦が行われ、世界ランキング15位の長﨑美柚(木下ア…

卓球の「WTTファイナルズ香港2025」は11日、女子シングルスの1回戦が行われ、世界ランキング15位の長﨑美柚(木下アビエル神奈川)は同8位の伊藤美誠(スターツ)と対戦。ゲームカウント4ー3で勝利して、準々決勝進出を決めた。

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■ 約7年ぶりの国際舞台での再戦

今季は自身初となる世界卓球シングルスでのメダル獲得など、好調なシーズンを過ごしている伊藤。長﨑とは、2018年のオーストリアオープン以来、約7年ぶりとなる国際大会での顔合わせが実現した。

第1ゲームは、伊藤が3連続ポイントで先行するも、長﨑がサービスを軸に得点を重ね、僅差の展開に。6-6からは、伊藤がスマッシュで連続ポイントを奪い抜け出すが、長﨑も鋭いボールを返して再び点差を詰める。最後はデュースにもつれた接戦を、伊藤が12-10で制して先手を取った。

第2ゲームも伊藤と長﨑がともに攻勢を強め、短いラリーでの攻防が続いた。伊藤はツッツキからのフォアスマッシュを主体に攻め、長﨑はロングサービスで伊藤の懐を突いて応戦。終盤、連続ポイントで伊藤が逆転するも、長﨑が粘りを見せて再びデュースに持ち込む。互いに点を取り合う中、伊藤の返球がネットにかかり、長﨑が12-14でこのゲームを奪った。

第3ゲームも点の取り合いとなる中、長﨑が先にリードを奪うが、伊藤も鋭い攻めを見せて譲らない。8-8から伊藤が強烈なバックで攻め立てゲームポイントを握ると、最後は長﨑のチキータを見事にカウンターで返し、11-8でゲームを奪った。

第4ゲームは、伊藤が厳しいボールを繰り出し、立ち上がりから主導権を握った。長﨑もバックを主体とした攻めに加え、ツッツキやロングサービスを織り交ぜて逆転に成功。伊藤も長﨑の浮いたレシーブをフォアで叩き、8-8からは強烈なバックを沈めてガッツポーズを見せた。最後は長﨑のボールを鮮やかなカウンターで打ち返し、伊藤が11-9でこのゲームを奪取。勝利へ王手をかけた。

伊藤美誠(C)WTT

第5ゲームは、後がない長﨑が3連続ポイントで先手を取ったが、伊藤もすぐに連続得点を奪い、4-4と追いついた。その後も互いに譲らず点を取り合う展開となったが、終盤に長﨑が伊藤のサービスを読み切るなど好ショットを連発。最終的に6-11で突き放し、粘りを見せた。

第6ゲームは、伊藤が強烈なクロススマッシュを決めるなど序盤の主導権を握り、3-0とリード。たまらず長﨑がタイムアウトを要求した。長﨑はサービスの変化で状況打開を図り、ストレートでの打ち合いにも応じて追いつくと、スコアは6-6に。ここから伊藤が3本連続でフォアの強打を決め、さらにサービスエースも決めてマッチポイントを握った。しかし、長﨑が土壇場で粘りを見せ、試合はこの日3度目のデュースに突入。最後は長﨑のフォアが決まり、11-13で奪取。勝負はフルゲームにもつれ込んだ。

第7ゲームは、長﨑が序盤に3連続ポイントを奪って1-4とリードを広げ、伊藤はたまらずタイムアウトを要求。再開後も長﨑は伊藤のミドルを鋭く突くなど、攻勢を緩めず点差をさらに広げた。終盤も安定したプレーを見せた長﨑がマッチポイントを握ると、そのまま押し切り、4-11で勝利。注目の日本人対決を制し、準々決勝進出を決めた。

勝利した長﨑は、準々決勝で孫穎莎(中国)と王芸迪(中国)の勝者と対戦する予定。世界女王の孫穎莎と対戦する可能性がある。

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