オリオールズがアロンソを獲得、地元メディアに続く憤慨 オリオールズへの電撃加入が報じられたピート・アロンソ内野手(メッツ…

オリオールズがアロンソを獲得、地元メディアに続く憤慨

 オリオールズへの電撃加入が報じられたピート・アロンソ内野手(メッツFA)に、地元メディアが憤慨している。米スポーツ局「ESPN」のジェフ・パッサン記者は10日(日本時間11日)、アロンソが5年1億5500万ドル(約241億4000万円)でオリオールズとの契約に合意したと報道。大型契約を結んだアロンソを批難する声が相次いでいる。

 メッツ地元紙「ニューヨーク・ポスト」は移籍報道直後、「メッツに痛烈な一撃」というインパクトのある表現をタイトルに使い記事を公開。「ピート・アロンソが新しい家を見つけた。ホッキョクグマ(アロンソのニックネーム)は5年1億5500万ドル(約241億4000万円)の契約でオリオールズに向かっている、と『The Post』のジョン・ヘイマンが報じたことで、この強打者の争奪戦は終わり、彼は、9日(日本時間10日)にエドウィン・ディアスをドジャースに取られたメッツとの契約を7年で終える」と伝えた。

「自身の貢献に関心があるチームと会うためにオーランドでのウインターミーティングに出向いたが、メッツ幹部とは面談しなかった。しかしながら、メッツはアロンソがメジャーデビューから7年間ずっと過ごしてきたクイーンズ(メッツが本拠地を置く場所)に戻ることを願うと明らかにしていた」と、メッツ球団の体制について言及することで、アロンソの心無い対応を指摘した。

 また、ニューヨーク地元ラジオ局「WFAN Sports Radio」も公式X(旧ツイッター)で、番組司会のエバン・ロバーツ氏が今回の移籍報道について語る動画を公開。ロバーツ氏はメッツのオーナーであるスティーブ・コーエン氏とデビッド・スターンズ編成本部長に向けて「あなた方は83勝して崩壊したチームを築き上げた。そこに今、大きな鉄球を(チームに)落としている」と痛烈な批判を展開し、メッツファンの気持ちを“代弁”した。

「チームをバラバラにしてしまった今、私たちの憎しみを一身に受ける。(ただ)私たちの気持ちは、ゆくゆくは落ち着く。私たちはお人好しだから球場に戻ってくる。あなたが望むほど頻繁にではないかもしれないが、私たちは球場に行く。あなた方は、このチームを向上させるために何をしてくれるんです?」と、メッツを愛するがゆえ湧き出てきた思いを、動画を通して球団幹部に届けた。

 31歳のアロンソはデビューした2019年に53本塁打でタイトルを獲得し、新人王にも選出された。2022年には打点王を獲得。短縮シーズンの2020年を除いて毎年30本塁打以上を記録するなど、メッツ打線の中心的存在として活躍を続けてきた。守護神ディアスに次ぎ、主砲の流出も確実となっただけに、メッツファンに与えた衝撃は大きかったようだ。(Full-Count編集部)