野球界の永続的な発展に貢献することを目的とした一般財団法人「球心会」が10日、都内で「野球の未来会議」を開き、経済界、野…

野球界の永続的な発展に貢献することを目的とした一般財団法人「球心会」が10日、都内で「野球の未来会議」を開き、経済界、野球界OBらによる意見交換が行われた。球心会の王貞治会長(85)は会議後、「各分野の方々から率直な意見をいただき大変勉強になった。もっと先を見据えて考えなければならないと感じた」と振り返った。

アンバサダーを務める球界OBの井口資仁氏、岩隈久志氏、上原浩治氏、立浪和義氏も参加した会議では、プロ・アマの垣根を越えた連携の在り方や、幼少期からの裾野拡大の重要性などが議題となった。王会長は「日本の野球界は組織が多く、縦に一本化されたサッカー協会のような体制とは違う。だからこそ意見交換を密にし、横のつながりを強める役割を球心会が担いたい」と強調した。

今後は、未就学児や小学生を対象にした体験型イベント「PLAY KIDS」の全国展開、保護者の悩みに応える情報交流拠点となる「プラットフォーム」の拡充、国や自治体、企業と連携した「ボールパーク構想」などプロジェクトを本格化させる方針だ。ビジョンパートナーの読売新聞・山口寿一社長からは、プロ野球オールスター開催地でのイベント開催や社会人野球を持つ企業との地域イベント共催など具体案も提案された。

来春のWBCへの期待については「大谷選手の出場で大きな追い風になる。この盛り上がりを一過性で終わらせず、野球界全体の底上げにつなげたい」と話した。