岡山県立岡山支援学校(岡山市北区)で9日、ファジアーノ岡山スポーツクラブのコーチが「出前授業」をした。足が不自由な子ど…

 岡山県立岡山支援学校(岡山市北区)で9日、ファジアーノ岡山スポーツクラブのコーチが「出前授業」をした。足が不自由な子どもたちは、車いすに付けた特別な装具を使ってボールを運んでいった。

 県スポーツ協会の「晴れの国トップアスリート派遣事業」の一環。同協会は国内のトップリーグで活躍するチームの選手や指導者を各学校やスポーツ団体に派遣しており、今回は学校側からの要請を受けたもの。肢体不自由特別支援学校での出前授業は、クラブにとって初の取り組みという。

 出前授業に参加したのは、足が不自由な生徒5人。車いすの足元には同校職員が手作りした装具が取り付けてあり、大きめのボールを使いながら、普段はユースチームやサッカースクールで指導するコーチ5人と一緒にドリブルやパスの練習をした。

 その後はチームに分かれて試合形式で対戦。競り合いながらボールを必死に追いかけた。ゴールを決めると、見守っていた生徒や職員から歓声が上がった。

 岡崎賢人さん(中1)は「サッカーはやったことがなかった。コーチと協力しながら一緒にプレーできて楽しかった。サッカーが好きになりました」。

 別の女子生徒(同)は「外部の方に教わることはあまりない」といい、「またやりたいです」と声を弾ませた。

 同クラブ普及コーディネーターの押鐘正幸コーチは「どんな方でもスポーツをする機会を作っていきたい。これからもスポーツを通じて地域の方とつながっていけたら。私たちにとっても学びになります」と話した。(上山崎雅泰)