2歳女王決定戦となる阪神JF。暮れの阪神芝1600mというタフな舞台では、キャリアの浅い若駒といえども、ごまかしの利…

 2歳女王決定戦となる阪神JF。暮れの阪神芝1600mというタフな舞台では、キャリアの浅い若駒といえども、ごまかしの利かない地力が問われる。過去のデータ傾向からは、前走の距離経験やクラス、そして馬体重が、激走馬を見抜くための重要なファクターとなっていることが浮かび上がってきた。

1.距離短縮組は回収率142%で狙い目

 今回のメンバーで注目すべきは、前走から距離を短縮して臨む「今回短縮」組だ。データを見ると、同距離組の複勝率20.2%に対し、今回短縮組は複勝率37.5%と圧倒的な好走率を誇る。さらに特筆すべきは妙味で、複勝回収率は142%にも達する。1700m以上の距離を使われてきた馬が持つスタミナと、ペースへの対応力が、この舞台で大きな武器となることを証明している。

2.妙味はなくても前走重賞組で仕方がない

 前走のクラスを見ていくと、前走GIII組が[9-2-6-62]と勝ち馬のほとんどを輩出している。前走GII組は[0-1-2-7]で複勝率30.0%と確率面では高い。逆に前走が条件戦の馬は1勝クラスが[0-5-1-47]と2着馬は多数も、勝ち馬は出せていない。軸は前走重賞組から選ぶのが賢明だ。

3.前走馬体重480kg-499kgが狙い目

 過去10回で、前走の馬体重を見ると480kg-499kgが好成績。[5-1-2-15]で勝率21.7%、複勝率34.8%、単勝回収率は135%と好成績だ。妙味の点で薄くなるが、460kg-479kgも[5-3-3-40]と好走馬を多く出していて、この範囲で好走馬のほとんどをカバーすることになる。

 ヒズマスターピースは、前走・赤松賞を勝利して2勝目を挙げた。1勝クラス組は勝ちきれない傾向にあるが、特筆すべきはその馬体重だ。前走496kgという雄大な馬格は、単勝回収率135%を誇る「480kg-499kg」の黄金ゾーンに合致する。過去10年の勝ち馬が全て前走時460kg以上の馬格を有していたことを踏まえると、2勝の実績とフィジカル面での優位性は揺るぎない。