在籍6年で3本塁打に終わった井上は新天地で爆発できるか、注目の存在となりそうだ(C)産経新聞社 出場機会に恵まれない選手…

在籍6年で3本塁打に終わった井上は新天地で爆発できるか、注目の存在となりそうだ(C)産経新聞社

 出場機会に恵まれない選手たちの移籍活性化を目的とした第4回現役ドラフトが12月9日に非公開で開催され、指名を受けた選手がNPBから発表となった。

【速報】現役ドラフト移籍選手12名が決定‼︎「井上広大は細川になれる可能性あり‼︎」最も驚いたのは?2025年現役ドラフトを速報でお伝えします!

 12球団の移籍選手は以下の通り。 

【阪神】浜田太貴(外野手・ヤクルト)
【DeNA】浜将乃介(外野手・中日)
【巨人】松浦慶斗(投手・日本ハム)
【中日】知野直人(内野手・DeNA)
【広島】辰見鴻之介(内野手・楽天)
【ヤクルト】大道温貴(投手・広島)
【ソフトバンク】中村稔弥(投手・ロッテ)
【日本ハム】菊地大稀(投手・巨人)
【オリックス】平沼翔太(外野手・西武)
【楽天】佐藤直樹(外野手・ソフトバンク)
【西武】茶野篤政(外野手・オリックス)
【ロッテ】井上広大(外野手・阪神)

 阪神からはプロ6年目外野手の井上広大がロッテに移籍となった。履正社で夏の甲子園を制し、2019年ドラフト2位入団。右の大砲候補として本格覚醒が期待されながら、プロ6年間で3本塁打と苦しい時間が続いた。

 今回の現役ドラフトの移籍選手について球界内からも考察の声があがっている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチを務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は12月9日に自身のYouTubeチャンネルに「【速報】現役ドラフト移籍選手12名が決定!!『井上広大は細川になれる可能性あり!!』最も驚いたのは?2025年現役ドラフトを速報でお伝えします!」と題した動画を更新。今回の現役ドラフトで移籍を果たした選手に独自の考察を加えている。

 まず阪神が獲得したヤクルトの浜田に関しては「右で外野手でレフトができて、理想的な獲り方をした」とコメント。し烈な外野手争いでチームの底上げが期待できるとした。

 その上でロッテが獲得した井上に関しては「持っているポテンシャルはすごいものがある」としながら、「ロッテはのびのびしたチームだから 合うかな」とフィットする可能性が高いとした。
 
 チームには西川史礁、山本大斗といった今後の成長が楽しみな井上と同年代の右の長距離砲も在籍していることで互いに意識を高めながら、成長できることも大きいとした。

 井上は阪神では右の長距離砲として毎年のように1軍定着が期待されながら、プロ6年で通算打率は.189、3本塁打、16打点と伸び悩んだ。一方で2024年8月28日のDeNA戦(横浜)で豪快なプロ初アーチをかけるなど、長打力は非凡なものも感じさせた。 

 そんな井上に関しては高木氏も「常時出してあげないと力を発揮できないタイプ」としながら、「ロッテだとチャンスを与えてあげるかなと思う」と新天地で息を吹き返す可能性もあるとした。

 さらに「細川みたいなパワーはないけど 匹敵するぐらいの活躍はできるポテンシャルはある」とコメント。

 第1回の現役ドラフトでDeNAから中日に移籍。3年連続で20本塁打をマークし、現役ドラフトで移籍した野手では初の1億超えとなった細川成也と匹敵するぐらいの力も、同じ右の長距離砲として期待できるとした。

 動画の最後では井上に関して今回の12選手の中で「1番、興味がある」としながら、「ロッテでチャンスをつかんでほしい」と、球界OBらしく背中を押すことも忘れなかった。

 井上は球団を通じて、「阪神の選手として思うように結果は残せませんでしたが、沢山のファンの方からの温かいご声援、そして初ホームランを打った時のあの声援は今でも忘れられません」と感謝の気持ちを伝えるとともに、ロッテに移籍が決まったことで「心機一転、ラストチャンスだと思って、結果にこだわって頑張ります」と前を向いた。

 巡ってきた機会を活かせるか。意地を見せたいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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