森保監督率いる日本をタレントが揃うが、オランダでは楽観論が広まっている(C)Getty Images 日本に対する過小評…

森保監督率いる日本をタレントが揃うが、オランダでは楽観論が広まっている(C)Getty Images

 日本に対する過小評価だ。来年6月に開催される北中米ワールドカップ(W杯)のグループリーグで対峙するオランダ国内での声だ。

 史上初となる3か国共催(カナダ、アメリカ、メキシコ)のW杯への関心はじわじわと高まっている。現地時間12月5日には組分け抽選会が行われ、アジア予選を無敗で突破した日本は、オランダ、チュニジア、そしてウクライナ、スウェーデン、ポーランド、アルバニアが争う欧州プレーオフBの勝者と同組となった。

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 いずれも難敵揃いのグループ。ベスト8進出が目標と言える日本にとっては、一筋縄ではいかない舞台に置かれたと言えよう。

 もっとも、同グループでも屈指の実力国と言えるオランダでは、「突破は容易」という分析もされている。ある種の「楽観論」が飛んだ。

 発信者となったのは、日刊紙『De Telegraaf』のジャーナリストであるヴァレンティン・ドリーセン氏だ。米スポーツ専門局『ESPN』のオランダ版で解説を務める彼は、自身のコラム内で「あのグループは簡単に抜けられる」と断言。そして、「理論上は日本が最大の敵になる」と続け、次のように記した。

「6月14日にダラスで行われるグループ初戦で、日本は、ウエダがエースストライカーだからと震え上がっている人がいるかもしれないが、心配無用だ。なぜなら、トップレベルの試合において、この日本人は全く歯が立たないからだ。フィルジル・ファンダイクとユリアン・ティンバーというDFコンビは、前半だけで3点を決められてしまうようなPECやヘラクレスのコンビとはレベルが違う」

 今季のエールディビジ(オランダ国内リーグ)で、15戦18発と絶好調な上田綺世。当然ながら27歳の点取り屋は、森保ジャパンのキーマンとなるわけだが、ドリーセン氏に言わせれば、「恐れるに足らず」。数字だけで分析するべきではないという。

 さらに「今シーズンのウエダは、ロビン・ファン・ペルシーの下で調子を上げているが、それでも舞台はエールディビジだ」と断言。そして、異論を唱え続けている。

「エールディビジは、弱小クラブ、若手、経験不足の監督ばかりのナイーブなリーグだ。エールディビジの選手がヨーロッパの主要リーグに移籍しても、大半の場合において、期待外れに終わるのも何の不思議もない。欧州のトップクラブと契約し、そこでレギュラー格となっている選手を擁するオランダが、エールディヴィジクラブに所属するレベルの選手たちで構成される日本に影響を受けるべきだろうか?」

 ともすれば、国内のサッカーレベルに対する皮肉ではある。いずれにしても、ドリーセン氏が、森保ジャパンを軽視しているのは言うまでもない。こうした国外の意見を覆すようなパフォーマンスを見せつけられれば、史上初のベスト8以上に到達する目標も現実味を帯びてきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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