カーリングのミラノ・コルティナ冬季五輪の最終予選第4日は8日(日本時間9日)、カナダのケロウナで1次リーグが行われ、女…
カーリングのミラノ・コルティナ冬季五輪の最終予選第4日は8日(日本時間9日)、カナダのケロウナで1次リーグが行われ、女子日本代表のフォルティウスはトルコに10―5で快勝した。
5戦全勝とし、2試合を残して上位3チームによるプレーオフ(PO)進出を決めた。POは1、2位による決定戦の勝者が1枠目を獲得。敗者と3位が2枠目を懸けてぶつかる。
SC軽井沢クラブが主体の男子代表は韓国を8―5で下したが、フィリピンに7―9で敗れて通算3勝2敗となった。
男女4人制は、各8チームがそれぞれ残る二つの五輪出場枠を争う。
■世界選手権の惜敗糧に
幸先良く2点を先制した直後の第2エンド(E)、女子のフォルティウスは一転して最大のピンチに立たされた。
狙いより石が伸びる失投が続き、円の中心から6番目まで全てトルコの石という大量失点の危機を招いた。スキップの吉村紗也香の2投目で挽回(ばんかい)したものの、今大会初の一挙3失点。が、ここで切り替える。「もう6点なのかなって思う場面もあった。なんとか最小限に防げた」
続く第3Eは正確なショットをつないで一気に3点を返すと、その後は2度のスチールでリードを広げ、第8E終了時に相手が日本の勝利を認める握手を求めた。
予選敗退に終わった3月の世界選手権、ロースコアで競り負けたのがトルコだった。コーチ陣やアナリストと分析を重ねた結論は、「プレッシャーをかけていく展開にチャンスがある」(リードの近江谷杏菜)。リスク覚悟で序盤から複数点を狙っていく攻めの姿勢が、トルコをじわじわと苦しめた。勝負どころで何度も好投を見せた吉村は「自分たちの戦いさえできれば、絶対勝てる自信はあった」と語った。
無傷の5連勝で1次リーグ突破。ただ、あくまで通過点だ。「さらに精度高く、勝利に向けて頑張っていきたい」と吉村。コルティナ行きが懸かる決定戦を優位に戦うためにも、1位通過をめざす。(ケロウナ=清水優志)
■男子は痛恨2敗目
男子は格下のフィリピンに痛恨の2敗目を喫した。
序盤にミスが重なり、第3Eまでに4点を先行された。その後もショットの乱れを修正できず、主導権を握られたまま力尽きた。プレーオフ進出圏の3位に日本を含む3チームが並ぶ混戦。1次リーグは残り2戦で、日本は今大会5戦全勝の難敵中国との試合を残している。スキップの山口剛史は「これがカーリング。崖っぷちだが、やるべきことをやる」。