プロ野球で、出場機会の少ない選手の移籍活性化を目的とした「現役ドラフト」が9日、オンラインで開催された。2019年秋の…
プロ野球で、出場機会の少ない選手の移籍活性化を目的とした「現役ドラフト」が9日、オンラインで開催された。2019年秋のドラフト(新人選択)会議で1位指名された佐藤直樹(ソ)をはじめ、12球団で12選手の移籍が決まった。
現役ドラフトは全球団が保留選手名簿から「外国人選手」「複数年契約選手」「育成選手」などを除く、2人以上を提示。他球団から必ず1人を獲得する。会議は非公開で約40分間行われ、移籍が決定した選手のみが公表された。
各球団が獲得希望選手を「予備指名」し、その予備指名が最も多い球団が最初に「本指名」を行った。本指名された選手の所属球団が次の指名権を得る。
今回から、さらに活発な移籍を促す目的で、2巡目指名の規定を修正した。「指名意思」がなく、保留選手を移籍させるだけでも参加可能な規定などが明文化された。ただ、2巡目指名は実施されなかった。
議長を務めた日本野球機構(NPB)の保科求己・法規室長は「2巡目指名が無かった結果は、あまり望んではいなかった。検証が必要」と話した。
現役ドラフトは、労組日本プロ野球選手会とNPBが協議を重ねて22年に始まり、今年で4回目だった。日本プロ野球選手会の森忠仁事務局長は「修正を加えて2巡目が動かなかった。今後、球団側とも改善の方法を考えていければ」と話した。(福角元伸)
■指名結果一覧
ソフトバンク 中村稔弥投手(ロ)
日本ハム 菊地大稀投手(巨)
オリックス 平沼翔太外野手(西)
楽天 佐藤直樹外野手(ソ)
西武 茶野篤政外野手(オ)
ロッテ 井上広大外野手(神)
阪神 浜田太貴外野手(ヤ)
DeNA 浜将乃介外野手(中)
巨人 松浦慶斗投手(日)
中日 知野直人内野手(D)
広島 辰見鴻之介内野手(楽)
ヤクルト 大道温貴投手(広)
■ドラ1入団のソフトバンク・佐藤直樹は楽天へ「楽しみ」
佐藤直(ソ) 「楽天と言えば浅村さんのイメージですが、そういう憧れの選手とプレーできるのは楽しみ。(ソフトバンクの)6年間はすごく短く感じました。ここでプレーできたことは自分にとっての財産です」
井上(神) 「思うように結果は残せませんでしたが、初ホームランを打った時のあの声援は今でも忘れられません。ラストチャンスだと思って、結果にこだわって頑張ります」
平沼(西)「寂しさはもちろんありますが『オリックスでプレーできることが楽しみ』と思える自分がいます。(西武では)かけがえのない5年間を過ごせました」
中村稔(ロ)「7年間、思うようにチームに貢献できなかったが充実した日々だった。ホークスは私にとっては地元九州のチーム。新たな気持ちで一から頑張りたい」