角田のラストランは無念の結果に終わった(C)Getty Images 2025年のF1ドライバーズタイトルはランド・ノリ…

角田のラストランは無念の結果に終わった(C)Getty Images

 2025年のF1ドライバーズタイトルはランド・ノリス(マクラーレン)が初戴冠を果たした。最終戦、アブダビGPで3位に入り、ポイントを423にまで伸ばし、王座を争っていたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)を振り切り、ワールドチャンピオンに輝いた。だが今回の最終戦では、ノリスの角田裕毅(レッドブル)に対するオーバーテイクのシーンをめぐり、様々な意見がレース後にも上がっている。

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 3位角田、4位ノリスの隊列となっていた23周目、ノリスが角田に対してアタックを仕掛ける。角田は左右に車体を振りブロックする動きを見せるも、ノリスはコース外に出て追い抜きに成功。その後、この場面での角田の複数回にわたるブロックと、コース外でオーバーテイクを成功させたノリスの両方が審議対象に。結果は、角田のみに5秒ペナルティが課せられることとなった。

 逆転タイトル獲得を目指す、チームメイトのフェルスタッペンをサポートすべく、ノリスのポジションアップに抵抗した角田だったが防ぎ切れず、さらにはペナルティにより自身が順位を落とす形となってしまった。そしてスチュワードは、角田のブロックに対し「接触を避けるためにノリスがコース外に出た」という見解であることから、「トラックリミット逸脱には当たらない」と報告している。

 レース中盤におけるノリスと角田の接近戦の展開から生じた審議の裁定は、各国メディアでも大きく報じられた。その中で、イタリアスポーツサイト『Diretta』では、今回の裁定が極めて微妙な内容だったと伝えている。

 同メディアは、「物議を醸す判定というものがあり、今回も例外ではない」と訴えており、「ランド・ノリスはアブダビで終始落ち着いたレース運びを見せ、3位でフィニッシュし世界王者に輝いた。しかし、トラックリミットを越えてユウキ・ツノダを抜いた場面が、別の結果を招いていてもおかしくなかった」と指摘している。

 さらに、ノリスのオーバーテイクについて、「その瞬間は明らかにコース外に出ていた」と強調。また、角田のみペナルティという裁定を認めつつも、「とはいえ、過去の前例を踏まえれば、ノリスもペナルティを受けていて不思議ではないケースだった。だが、FIAは異なる判断を下した」と説いている。

 トピック内では、「過去の前例」への詳しい言及は無いものの、今回の裁定への複雑な感情が浮かぶ。ペナルティが伝えられた直後、困惑の様子だった角田本人のみならず、 やはり“腑に落ちない”と感じる人々は少なからず存在するのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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