15年にJRAの通年免許を取得したC.ルメール騎手だが、意外にもしばらくはGIに縁がなかった。JRA所属騎手としての…

 15年にJRAの通年免許を取得したC.ルメール騎手だが、意外にもしばらくはGIに縁がなかった。JRA所属騎手としてのJRA・GI初制覇は年末も押し迫った阪神JF。圧倒的1番人気のメジャーエンブレムで快勝した一戦を振り返る。

 この年の阪神JFはメジャーエンブレムの1強ムードだった。新馬、アスター賞と無傷の2連勝。前哨戦のアルテミスSではデンコウアンジュの2着に敗れたものの、着差は僅かにクビ。引き続きルメール騎手の手綱でもあり、多くのファンの信頼を集めていた。

 レースは前半600mが34秒8、同じく1000mが58秒7の平均ペースとなった。2番枠のメジャーエンブレムは一旦ハナを窺うが、外のキリシマオジョウに譲って好位の内。そして4角手前で内から再び先頭に立った。ここからはまさに独壇場だ。直線に向いても脚色は衰えることなく、ラチ沿いを通ってゴールに一直線。終わってみれば2着のウインファビラスに2馬身差の完勝で、2歳女王の座に就いた。

 ルメール騎手はこれが13年のジャパンCダートのベルシャザール以来、約2年ぶりのJRA・GI制覇。また、同年のJRA通年免許取得後に限ると、実に17回目の挑戦で初のビッグタイトル獲得となったのだった。