日本…

 日本バスケットボール協会(JBA)は12月8日、伊藤拓摩強化委員長による『FIBAバスケットボールワールドカップ2027 アジア地区予選 Window1』を振り返るメディアブリーフィングを実施。12月1日に行われた2戦目で、特定選手のプレータイムが伸びたことについて言及した。

 ホームの歓声を受けて強度を増したチャイニーズ・タイペイに押され、第2クォーター途中までリードされる苦しい展開となった第2戦。渡邊雄太は37分、ジョシュ・ホーキンソンはフル出場と日本代表にとって欠かせないキープレーヤーに大きな負担が掛かった。これについては「理想的かというとそうではない」と率直に課題として認識していることを示しながらも、攻守両面でチームに絶大な安定感をもたらす両選手について「彼らがコートに出場している時っていうのが、やはりチームとしても強い」と、信頼を寄せていることも認めている。

 選手生命にも関わる逼迫した課題を「JBAとして、情報をコーチ陣に共有することによって、解消されるのではないかと思っている」と、データの活用によって解決に導いていく考えを示した。JBAのテクニカルスタッフ部会が持つ詳細なデータを活用し、「どの5人の組み合わせ(ラインナップ)が、オフェンス効率、ディフェンス効率で優れているのか」といった分析結果を事前にコーチ陣に共有。渡邊やホーキンソンがいない時間にどう点を取るか、リバウンドを取るか、そういった組み合わせをシミュレーションしておき、練習段階から試していくことで信頼できるラインナップの選択肢を増やすことができるという。そうして多方面からバックアップし準備を重ねることで、特定選手への負担の偏りを解消していくという案が出ていると明かした。

『FIBAバスケットボールワールドカップ2027 アジア地区予選 Window2』では、2026年2月26日に中国、同3月1日に韓国と対戦。シーズン中となるため、海外でプレーする選手の召集も依然困難を極める。限られたメンバーでワールドカップ出場を目指すには、プレータイムの偏りをなくしていくことは重要な課題となる。そのための準備を重ね、さらにはその先の『ロサンゼルス2028オリンピック』も見据えながら「日本のバスケットを継続的に再現性を持って強化していく」と力を込めた。

【動画】日本が苦戦を強いられたWindow1第2戦ハイライト映像