本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。 今週の重…

 本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。

 今週の重賞競走は土曜日に中日新聞杯(GIII)、日曜日に阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)とカペラS(GIII)が行われます。その中から阪神競馬場で行われる阪神JFを取り上げます。まずは過去の傾向から。

 過去10年の阪神JFでの前走クラス別成績を見ていきます。過去10年の阪神JFは前走で重賞に出走していた馬が9勝2着3回3着8回と圧倒しています。多くの素質馬が出走してくる阪神JFはタフな流れになることも珍しくはありません。前走で重賞に出走している馬は、格の高いレースでの流れを経験していることで、GIのタフな流れでも難なく対応することができるため、このような傾向になっていると考えられます。

 一方、前走でオープン特別以下に出走していた馬は1勝2着7回3着2回。馬券に絡んだ10頭はすべて前走で上がり3位以内を記録していました。過去10年の阪神JFは15年から23年が阪神外回り、昨年が京都外回りで開催。どちらも末脚を生かせるコースが舞台となっていますので、前走が格下のオープン特別以下に出走していた馬でも、末脚の威力を示している場合には注意が必要になりそうです。今年は例年通り阪神外回りになりますので、前走で速い上がりをマークしている馬には一定の評価が必要と言えるかもしれません。

 それでは早速ですが、今週の阪神JFでAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。

◆ポテンシャルの高さを感じる本命候補

スターアニス

 新馬戦では5着に敗れていますが、スタートで出負けし行き脚もつかずに後方からの競馬。レースでは前に行った馬がそのまま上位に残る流れで、上がり最速の脚を使っても掲示板を確保するのが一杯という内容でした。ただ、レース後には使って良くなるタイプとのコメントが残っていて、次走の未勝利戦ではその言葉通りに圧勝。前走の中京2歳S(GIII)は牡馬相手、レコード決着の中で2着と連対。直線では完全に抜け出す勝ちパターンでしたが、ゴール前で差されてしまいます。しかし、このレースには明確な敗因があります。

 最後の直線に設けられている坂を上り切った残り200mあたりから内へ寄れて、勝ち馬に迫れてしまいます。さらに、ゴール前では内ラチに接触していましたし、まっすぐに走れなかったことが最大の敗因と言えます。前走に関しては未経験の左回りでしたし、直線に急坂のあるコースも初めて。このあたりに戸惑って直線では内へ寄れてしまったのかもしれません。今回の阪神も初出走ですが、右回りや坂のあるコースは経験していますし、前走のようなことはないはずです。能力は十分に通用するレベルにある馬ですし、まともに走れば結果はついてくるのではないでしょうか。

バースデイフライト

 ここ2戦はアルテミスS(GIII)で8着、白菊賞(1勝クラス)で3着と結果を残せていない本馬。2走前のアルテミスSはスタートで大きく出遅れたことや前が残る流れ、馬場で参考外。前走の白菊賞はレースの序盤こそ5番手あたりを追走していましたが、前の馬が下がってきたことで本馬もポジションを下げざるを得ない形に。3コーナーから4コーナーでも馬群が密集し位置を押し上げられていませんでした。直線はまずまずの脚を使って追い上げましたが、道中でのロスが響き勝ち切れず。ただ、ここ2走は力を出し切れていない印象ですし、極端に評価を下げる必要はなさそうです。

 新馬戦は3着に敗れていますが、このレースはかなりの好メンバーが集まっていました。勝ったフェスティバルヒルは新潟2歳S(GIII)で3着、ファンタジーS(GIII)で重賞初制覇と実績を残している馬。2着アルバンヌは未勝利、サフラン賞(1勝クラス)と連勝しています。さらに4着クールデイトナもすでに1勝クラスを勝ち上がっている馬。そのメンバーの中で3着に入っているのですから、バースデイフライトもポテンシャルは高いはずです。現時点で抽選対象ではありますが、出走が叶えば狙い目十分の1頭になるのではないでしょうか。

タイセイボーグ

 レベルの高いメンバーが相手だった新馬戦を勝利。その後の3戦は勝ち切れていませんが、3走前やダリア賞(OP)や前走のアルテミスSはスタートで出遅れたことが敗因。特にアルテミスSでは前が残る流れ、馬場だったこともあり、スタートでのロスは致命的でした。それでも馬場の悪い内から上がり最速の脚を使って3着まで来たのは素直に評価していい走り。

 2走前の新潟2歳Sでもゲート内ではチャカついていましたが、スタートの出自体はまずまずで中団から。先に抜け出した勝ち馬には力の違いを見せつけられましたが、何とか2着は確保し賞金加算に成功。このレースは3着のフェスティバルヒルが次走で重賞勝ち。4着サンアントワーヌ、6着サノノグレーターが1勝クラスを勝利となかなかのメンバーが相手。その中で連対しているのは能力が高い証拠と言えます。スタートに課題を残す馬ではありますが能力は相当ですし、まともに走れば上位争いになっても不思議はありません。