前回大会で議論を巻き起こした「三笘の1ミリ」(C)Getty Images 森保ジャパンは、日本サッカー史上初となるワー…

前回大会で議論を巻き起こした「三笘の1ミリ」(C)Getty Images

 森保ジャパンは、日本サッカー史上初となるワールドカップでの8強進出、そして優勝を果たせるか――。現地時間12月5日に開催された抽選会で北中米大会の組分けが決定し、いよいよ関心が高まってきた。

【画像】日本の姿勢を世界が称賛!試合後のロッカールームとスタジアム清掃の様子はこちら

 注目された組分けで日本は、オランダ、チュニジア、欧州プレーオフBの勝者(ウクライナ、スウェーデン、ポーランド、アルバニア)と同居するF組に入った。仮に勝ち上がっても、ラウンド・オブ32でブラジル、もしくはモロッコと対戦する可能性があり、ベスト8到達への道のりは険しい。

 だが、日本に対する国際的な評価は高い。今年10月のブラジル戦での勝利を含む直近5試合で3勝1分け1敗と着実に競争力を高めているサムライブルーを「ポジティブな要素には事欠かない」と評したのは、スペイン紙『Marca』だ。

 スペインと言えば、森保ジャパンには苦々しい記憶がある。

 2022年のカタール大会のグループリーグ最終節で対戦した際に1-2で逆転負け。3位になったドイツを得失点差で退け、辛くも決勝トーナメント進出こそ決めた“無敵艦隊”だったが、「三笘の1ミリ」と評された三笘薫の渾身アシストによって生み出された決勝点など、サムライたちのアグレッシブなプレーに苦しんだ。

 約4年前の忘れがたき記憶を呼び覚ますように、「日本はカタールW杯でベンチからの交代策が違いを生む目まぐるしいサッカーで逆転勝利を収め、グループ首位で通過。センセーションを巻き起こした」と記した『Marca』は、「彼らは足元の技術に優れた選手(クボ、エンドウ、カマダ)を擁し、相手を攪乱するウインガー(ミトマ、ドウアン、ミナミノ)も豊富だ」と多彩な戦術を可能にするタレント陣を列挙した。

 一方で同紙は「しかし、日本は攻守にかかわらずエリア内を支配する力が欠けている」と断言。森保ジャパンが抱える“課題”を論じた。

「守備における“甘さ”、そして前線での“牙(決定力)”の欠如は、しばしば彼らの命取り、つまり敗因となってきた。今大会はそれを何とかしなければならない。負傷中のスズキ(鈴木彩艶)とウエダの台頭が、その解決策となり得るかもしれない」

 課題をスパッと指摘された日本だが、北中米の舞台でどのようなプレーを繰り広げるか。いずれにしても、彼らの躍進に対する関心が以前よりも高まっているのは間違いない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】森保ジャパンを襲う「勝てば勝つほど不安」の呪い 繰り返す歴史に終止符が打たれる、決定的な理由

【関連記事】W杯でオランダと同組も「何かを恐れる必要はない」 森保ジャパンを米放送局が激賞したワケ「ファン・ダイクは無敵ではない」

【関連記事】「100試合で勝率は約70%」森保監督の評価が海外で爆上がり 米老舗誌も絶賛する“現代日本代表の完成度”とは