通算5勝の蝉川泰果が初の平均ストローク賞を受賞した。年始に挑戦した米下部コーンフェリーツアーでろっ骨を疲労骨折し、スタ…

蝉川泰果が初の平均ストローク賞を受賞した

通算5勝の蝉川泰果が初の平均ストローク賞を受賞した。年始に挑戦した米下部コーンフェリーツアーでろっ骨を疲労骨折し、スタートの遅れた今季は19試合をプレー。平均ストロークは「70.047」だった。

2位の金子駆大とわずか0.09差。「夏場に自分がトップに立つのを見てからは意識していた。獲りたいと思っていた賞。平均スコアがいいということは、ずっと上位で戦えた証でもある。うれしいことです」と言う。一方、数字に満足しきれない面もある。平均ストローク70台での受賞は2017年の小平智以来。ともに1位だった昨年の金谷拓実は69.735、23年の中島啓太は69.341だった。「そこの壁は高いと思いますけど、クリアできるように」とまだまだ高みを目指す。

シーズンを戦う上で課題も感じていた。「今季はパー5であまり獲れなかった。ほかの選手がパーのホールでバーディを狙えるような、ショット力、パッティング力を身に着けたい。そうすれば、唯一無二の存在に近づけるんじゃないか」と話した。

この冬はプロゴルファーとして初の本格的なオフシーズンを迎える。22年のプロ転向後、年明けは米ツアー大会にスポット参戦するなどしていた。「初めてオフを作るので、飛距離を伸ばすことと、スイングも。自分の中では大幅に、ケガをしないようなスイングを目指したい」とスケジュールは明確だ。

プロ転向後初のオフシーズンへ

今季は6月の国内メジャー「日本ゴルフツアー選手権」で最年少での日本タイトル3冠を達成したが、今季はこの1勝のみで、賞金ランキングは3位で終えた。

「記録を続けていきたい気持ちはもちろんある。でも、来年は自分がいかに勝つかにもっとフォーカスしていきたい」と意気込む。一つひとつ勝利を積み重ねれば、おのずと自身初の年間タイトルにも近づくはずだ。(編集部・合田拓斗)