引退競走馬たちによる馬術大会「RRC(Retired Racehorse Cup・引退競走馬杯)」。その決勝大会にあ…
引退競走馬たちによる馬術大会「RRC(Retired Racehorse Cup・引退競走馬杯)」。その決勝大会にあたる「RRC FINAL 2025」の馬場馬術と障害馬術が7日、東京都世田谷区のJRA馬事公苑で開催された。障害馬術には競走馬時代に重賞2勝を挙げたダンビュライトや、菊花賞2着の実績を持つオーソクレースが登場。それぞれ19位と15位だった。
ダンビュライトは16年7月に中京でデビュー後、18年のAJCCで重賞初制覇。19年の京都記念では日本ダービー馬のマカヒキなどを下して2つ目のタイトルを獲得し、その後22年3月に登録を抹消された。またオーソクレースは20年8月にデビュー後、同年のホープフルSや翌年の菊花賞で2着に好走するも22年夏に競走馬生活を終えた。両馬とも現在、Old Friends Japan所属の乗馬として大会に参戦している。
2頭とも日高凱斗選手(高は「はしごだか」)が手綱を握った。戦いを振り返り「2頭ともカバーしてあげれない場面が多々あり、悔いの残る結果になりました」と唇をかんだ。真面目な性格で「頼もしい」と語っていたダンビュライトだが、スタートからエンジンがかかりすぎ抑え切ることができなかった。また、オーソクレースは苦手としていたダブルコンビネーション障害を落とし、ともに無減点で進めるジャンプオフ進出とはならなかった。
それでも日高選手は「2頭ともこれから」と前を向く。「RRCは大会の規定の関係で卒業してしまいますが、この先目標を立てて成長をしてもらえたら」と将来に期待した。また今ファイナルでは、馬場馬術11位のケイデンスコールを含めて3頭とタッグを組み、「引退競走馬が馬術の世界に進むことは多くなっていくと思います。競馬を離れたあとも引き続き応援をしてあげてください」と呼びかけた。
障害馬術は競走馬時代ベルウッドウイングの名前で出走し、昨年のファイナル3位だったウィングマンが制した。
【障害馬術の結果】
1位:ウィングマン(増山誠倫選手・小山乗馬クラブ)
2位:蔵人(佐藤賢希選手・明松寺馬事公苑)
3位:ヤマニントリル(岩館正彦選手・ビッグブレスライディングクラブ)
◇RRCとは
2018年に全国乗馬倶楽部振興協会によって創設され、引退馬のセカンドキャリア形成やリトレーニング技術の向上、乗馬愛好家の拡大を目的としている。これまで18年の有馬記念覇者であるブラストワンピースといった引退競走馬が大会に参戦。また今年は予選にディープボンドやゴールデンシックスティといった、ファンにもなじみ深い名馬たちも参戦した。