今オフ、西武が台風の目となっている。4年ぶりのAクラス入りを目指し、12球団で最も積極的な補強に動いている。 先月28日…

今オフ、西武が台風の目となっている。4年ぶりのAクラス入りを目指し、12球団で最も積極的な補強に動いている。

 先月28日にDeNAからFA宣言をしていた桑原 将志外野手(福知山成美)の獲得を発表。FA選手の獲得は16年オフに広島から移籍した木村 昇吾氏以来、実に10年ぶりとなった。西武の外野手は西川 愛也(花咲徳栄)が今季飛躍を遂げたが、残りの2枠は埋まっていない。ルーキーの渡部 聖弥(広陵-大阪商業大)が内野手挑戦となれば、桑原は補強ポイントと合致する。

 5日には同じくFA権を行使していた日本ハムの石井 一成内野手(作新学院―早稲田大)の移籍も発表。同一年に2人のFA選手を獲得したのは球団史上初となった。源田 壮亮内野手(大分商―愛知学院大―トヨタ自動車)や滝沢 夏央内野手(関根学園)ら、二遊間とのレギュラー争い、またシーズンを通して選手の負担軽減、そのどちらにおいても石井は大きな存在となりそうだ。

 これに留まらず、巨人から戦力外通告を受けていた高橋 礼投手(専大松戸-専修大)を獲得調査していることが報じられている。高橋 光成投手(前橋育英)、今井 達也投手(作新学院)のWエースがポスティング制度を利用したメジャー挑戦を決めており、投打に戦力の穴埋めを図っている。

 近年はソフトバンクやオリックス、セ・リーグでは巨人がFA選手の獲得に積極的に動いていたが、今オフの主役と言っていいほどの補強に打って出た。19年にリーグ連覇を果たしてから遠ざかっているパ・リーグの頂点へ。編成サイドの本気度が伺える立ち回りとなっている。