【静岡】サッカーJ2のジュビロ磐田(5位)は7日、J1昇格プレーオフ(PO)の準決勝で徳島ヴォルティス(4位)と徳島県…
【静岡】サッカーJ2のジュビロ磐田(5位)は7日、J1昇格プレーオフ(PO)の準決勝で徳島ヴォルティス(4位)と徳島県鳴門市のポカリスエットスタジアムで戦い、1―1で引き分け、J1昇格を逃した。
リーグ戦順位で下回る磐田は勝たなければPO決勝には進めない。徳島には10月に0―4で完敗していたが、先制したのは磐田だった。前半24分、DF松原后選手からのパスを受けたFW佐藤凌我(りょうが)選手が、ドリブルで相手選手をかわしてゴールを決めた。前半だけで7本のシュートを浴びた磐田だったが、GK川島永嗣選手を中心にした堅い守備でリードを守り、前半を折り返した。
後半も徳島の連続攻撃を防いだが、同37分に追いつかれた。磐田は最後までゴールをめざしたがかなわなかった。放ったシュートは前後半でわずか3本。試合後、安間貴義監督は「2700人のサポーターが磐田から来てくれたし、多くの方々が応援してくれたが、期待に応えられず悔しい」と語った。9月末にユースからトップチームの監督に就任。「選手が変わろうとひたむきにやってきた姿は見ていたし、この試合でも執念を感じることができた。個人としてもクラブとしてもチームとしても、今出せるものはしっかりと出してくれたので、正直、後ろめたいことはない。選手には、この悔しさと経験を心に刻んで欲しい」と語った。
この日は本拠ヤマハスタジアムでパブリックビューイングがあり、840人のサポーターが声援を送った。静岡市駿河区の鈴木あかりさん(9)は、「『昇格したい』じゃない。絶対に絶対に昇格する‼」と記したカードを手にしたまま、うつむいた。「来年こそは、絶対」と話した。
磐田は今季、成績が振るわず、安間監督に交代後、勝ち点を積み上げた。浜松市の会社員鈴木恵さん(30)は「立て直し中のチームがここまでこれたのはすごい」と話した。大差の敗戦ではないがゆえに悔しさはひとしおだが、「最後まで希望を与えてくれてありがとう」と感謝の言葉を口にした。(青田秀樹、鈴木史)