西武の土肥義弘ファーム投手総合コーチ(49)が7日、チーム再建のカギを握る若手投手陣について言及した。今井達也、高橋光成…
西武の土肥義弘ファーム投手総合コーチ(49)が7日、チーム再建のカギを握る若手投手陣について言及した。
今井達也、高橋光成の両先発右腕がメジャー挑戦を希望し、2人が投げた311イニング超が白紙になる可能性がある。“底上げ”が間違いなく必要になる中、若手投手育成の責任を負う土肥コーチは「仮に2人とも、となったら、おそらく急に1人でポーンと(穴が)埋まるのはないと思ってます。何人かで埋める、ってなる。そうするとけっこう若手にチャンスが出ると思います」とイメージした。
候補者として「例えば名前を出したら…」と前置きし、篠原響投手(19)、育成の冨士大和投手(19)のプロ1年目を終えたばかりの高卒投手を挙げた。
「そのあたりが急きょ、スポット的に名前が挙がる可能性がある。そこでいかに一発回答できるか。そういう準備ができるか。メンタル的にいきなり上に行ってビックリしないか。そこだと思います」
篠原も冨士も、昨秋フェニックス・リーグで飛躍した成田晴風投手(19)も今季、一気に球速を伸ばし、自己最速を大きく更新している。
「オーバーワークにならないように。でも逆に、手は熱いうちに…という部分も。実戦を交えて鍛えていくメソッドはできつつあります。そこがライオンズの強みになっていけば」
このオフが比較的に野手補強が優先されている。土肥コーチは狩生聖真投手(18)らの名前を挙げつつ、数年後をイメージする。
「彼らが何年後かに出てくる準備をしておけば、みんながブレークしていって野手とかみ合えば、近い将来、面白いかなと」
7日は母校・春日部共栄(埼玉)の前監督、土肥コーチ自身の恩師でもある本多利治氏(68)の「感謝の集い」に出席し、乾杯のあいさつも任された。
時代に先がけて自主性を尊重した本多前監督にひかれ、春日部共栄の門をたたき、甲子園準優勝まで導かれた。
時代は変わり、立場も変わり、今はその自主性を尊重しながら若獅子を磨き上げる職につく。
「ライオンズは将来性豊かな投手が多い。責任重大です。しっかり鍛えなきゃいけないし、過保護にしすぎてもいけない。強制と自主性。ハイブリッドでバランスを取って。重責でもありますけど、大きなやりがいでもありますよね」
若者たちの未来図を描きながら、指導者もオフを過ごしている。【金子真仁】