◇米国女子◇Qシリーズ(予選会) ファイナルステージ 3日目(7日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシン…

消化した7ホールは「明日につながる」

◇米国女子◇Qシリーズ(予選会) ファイナルステージ 3日目(7日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシングズコース(6664yd/パー72)、フォールズコース(6643yd/パー71)

長い長い1日だった。午前8時33分のティオフに合わせて7時前にコース入りした渋野日向子は、日没サスペンデッドとなる午後4時15分まで8時間近くをかけてやっと7ホールをプレーした。

雨中のティオフはフォールズ1番から2打目を左にミスする不穏な展開。ガードバンカーからナイスセーブを見せると、ティショットを手前に外した2番(パー3)でグリーンに水が浮いていたため中断を余儀なくされた。午前9時5分の中断当初は現場待機だったが、2番に限らず進行が著しく滞ったため、20分ほどでクラブハウスへ引き揚げることに。コースコンディションの回復を待っての再開は午後2時半までずれ込んだ。

5時間超の中断を挟んだ寄せは「パターで行くと決めていました」と振り返る。“水たまり”が消えた8mほどのスライスライン。スピードを合わせてきれいに流し込むバーディを決めた。悪条件下の朝は立て続けにグリーンを外していたショットも、3番、4番、5番(パー5)と足元の傾斜に気を配った打ち方でしっかりとバーディトライにつなげた。6番(パー3)で2個目を奪い、7番でもチャンスを作ってのパー。「最後が獲れたらもっと良かったけど、あしたにつながるいいゴルフはできたと思う」と話す。

72ホールへの競技短縮が決まり、通算5アンダー暫定12位からフォールズ11ホールとクロッシングズ18ホールの合計29ホールに臨むことになった。「やるしかない」と言った後で“短期決戦”の戦い方に思考を巡らせる。「(気持ちは)攻めまくりたいけど、メリハリを大事にしたい」。かなりソフトなグリーンコンディションに対して基本はアグレッシブに戦いつつ、局面によってブレーキを踏む冷静さを自らに求めた。

西村優菜は競技短縮でも「丁寧にやるだけ」

通算7アンダー暫定6位と日本勢最上位につける西村優菜は、午後2時41分にようやくラウンドをスタートできた。4番で段を上るロングパットをショートして微妙な距離を残しながらナイスパーセーブ。続く5番(パー5)で日没サスペンデッドのホーンを聞いた後、ショートアイアンを握れる3打目でしっかりとバーディを奪って終えた。

3年前の8日間144ホールを経験しており、かねて安定したスコアメークが生きてくる長丁場を好むスタンス。それでも、フォールズ13ホールとクロッシングズ18ホールの残り31ホールとなったことに気後れは一切ない。「中断中にその(72ホールに短縮する)雰囲気はあったので、気持ちの準備はできていました。ひとつひとつ丁寧にやることは変わらないので頑張ります」。ブレないマインドで、現在3打差の首位に立つ身長190㎝のヘレン・ブリエム(ドイツ)を追いかける。(アラバマ州モビール/亀山泰宏)