2025年高校野球の公式戦が終了した。今年も様々なトピックスで熱く盛り上がった高校野球界の1年を、都道府県別に振り返って…

2025年高校野球の公式戦が終了した。今年も様々なトピックスで熱く盛り上がった高校野球界の1年を、都道府県別に振り返ってみたい。

 香川県では、夏甲子園に出場した尽誠学園が、2002年以来、23年ぶりの夏勝利を挙げた。「エースで4番で主将」。現代の高校野球では減りつつある大黒柱・広瀬 賢汰投手(3年)が、完封勝利&適時打の活躍を見せた。

 スライダーなどの変化球と直球の緩急をつけた投球で6安打に抑えた。落ち着いたマウンドさばきで、制球力もアピールし無四球での完封劇でもあった。打っては4番として6回に点差を広げる適時打を放ち、自らを援護した。勝利後、校歌を歌い終えた後、一塁側アルプスにかけだすナインとは逆に、相手ベンチに向いて一礼。主将としての仕事を忘れなかった姿が印象的だった。3回戦では京都国際(京都)に敗れたが、1点差の惜敗。最後までマウンドを守り抜いての善戦を自信に、次なるステージ・大学での活躍を誓った。

 秋は藤井が初優勝した。準決勝で尽誠学園に1点差逃げ切り、決勝では英明との打撃戦を12得点で制して、堂々の初栄冠。四国大会では準決勝で阿南光(徳島)に延長10回タイブレークの末に5対6で敗れたが、初戦で勝利を挙げるなど来年の活躍を予感させた。

 その藤井に決勝で敗れた英明が、3年ぶりに四国大会で優勝を果たし、来年のセンバツ出場を確実にした。明治神宮大会でも1勝を挙げて4強入り。プロ注目の冨岡 琥希投手(2年)を中心した守りのチームが、センバツの舞台でも大きく飛躍できるか。

 名門・高松商はセンバツに出場したが初戦敗退。夏も8強止まりと不完全燃焼に終わった。巻き返しに期待がかかる。